コト)” の例文
此大家即村君の家に、神の來臨ある事が家屋及び家あるじの身の堅固の爲のコトほぎの風を、段々其以下の家々にもおし擴めて行つた。
師のみコトを 心にもちて、ひとゝ居るわれのしぐさの 堪へがたきかも
鵠が音:01 鵠が音 (新字旧仮名) / 折口春洋(著)
寺奴ヤツコは、二コトとは問ひかけなかつた。一晩のさすらひでやつれては居ても、服裝から見てすぐ、どうした身分の人か位の判斷は、つかぬ筈はなかつた。
死者の書 (旧字旧仮名) / 折口信夫釈迢空(著)
航空隊に入ると昂奮キホへる 若者のコトたゞしきは、涙ぐましも
鵠が音:01 鵠が音 (新字旧仮名) / 折口春洋(著)
寺奴ヤツコは、二コトとは問ひかけなかつた。一晩のさすらひでやつれては居ても、服裝から見てすぐ、どうした身分の人か位の判斷は、つかぬ筈はなかつた。
死者の書 (旧字旧仮名) / 折口信夫(著)
寺奴ヤツコは、二コトとは問ひかけなかつた。一晩のさすらひでやつれては居ても、服装から見てすぐ、どうした身分の人か位の判断は、つかぬ筈はなかつた。
死者の書 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
だから「のりと」を原形と信じて、「のりとごと」をその重言とする考へは、皆「のりと」のとにコトの意義を推測してゐるので、当つてはゐないのである。
日本文学の発生 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
此によりてたゝへコトへまつらば、皇御孫スメミマの尊の朝廷ミカドに御心暴(いちはや)び給はじとして……天つのりとの太のりと言をもちて、たゝへ言へまつらくと申す。
国文学の発生(第二稿) (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
天降りよさしまつりし時に、コトよさしまつりし天つのりとの太のりと言を以ちて申さく
国文学の発生(第二稿) (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
妹なろが つかふ川門カハトのさゝらヲギ あしとひとコト 語りよらしも(万葉巻十四)
だから、のりとごとはのりとなる語の原形で、とにコトの聯想が加はつた為に、のりとゴトの言を略するに至つたものと思ふ。だから、祝詞自身、天子及び天つ神の所属であることは明らかだ。
此花の一弁ヒトヨウチは、百種のコトちかねて、折らえけらずや(万葉巻八)
花の話 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
此花の一弁ヒトヨウチに、百種モヽクサコトぞ籠れる。おほろかにすな(万葉巻八)
花の話 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
コトずとも(巻十四)
万葉集研究 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)