“ことさ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
80.6%
殊更13.4%
小土佐3.0%
古土佐1.5%
1.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
信仰の行者を除くの外、昼も人跡まれなれば、夜に入りてはほとんちかづくものもあらざるなり。その物凄き夜をえらびて予はことさらに黒壁に赴けり。
黒壁 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
それに、女中部屋となると、一番遠い台所のそばにあるのだから、殊更ことさら耳でもすましていない限り、先ず聞え相もないのだ。
お勢登場 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
「去年の暮に、あなたは小土佐ことさを聞きにいらしてたわね。」
チャンス (新字新仮名) / 太宰治(著)
古土佐ことさの大和絵にでもあるような、あの美しいスロープの道を半ばまで来た時分。俗にその辺は姫の井といって、路傍には美しい清水が滾々こんこんと湧いている。
大菩薩峠:25 みちりやの巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
公子。そはいらぬ禮儀なり。われはかれと相知れり。汝は我友なれば、渠はことさらに紹介をば求めざるべし。渠は唯だおん身を知ることを得たるを喜ぶならんといふ。