“ものい”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:モノイ
語句割合
38.5%
物言21.2%
物忌9.6%
物費9.6%
物要7.7%
物入3.8%
3.8%
禁厭1.9%
1.9%
言語1.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
一節—三節は彼のものいわざるを得ざる理由を述べたものであって、ヨブの言説に対して起したる青年ゾパルの憤りはさながら見るが如くである。
ヨブ記講演 (新字新仮名) / 内村鑑三(著)
フランクの周囲には、その風格をしたい、その作品に傾倒する青年達が集まった。まさに桃李とうり物言ものいわずの感である。
楽聖物語 (新字新仮名) / 野村胡堂野村あらえびす(著)
昔のギリシャかローマに何かそれに類する「禁戒」「タブー」「物忌ものいみ」といったようなものがあったのではないかという疑いをおこさせるには十分である。
ピタゴラスと豆 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
まあせめて毎日の物費ものいりでも少くなるやうにと思つて、自分の事のやうにつましくやつて来たつもりですが、どうもそれがかへつて青木さんのお気に入らないやうな場合がありましてね。
桑の実 (新字旧仮名) / 鈴木三重吉(著)
だのに、金がそう殖えてないのは? ……。ははあいけねえ、娘の医者だの、餓鬼の何だのと、この頃は、一人口が殖えた上に、物要ものいりつづき。だいぶ出銭が多いせいじゃろう。
雲霧閻魔帳 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
月給げつきうの八ゑんはまだ昇給しようきう沙汰さたし、此上このうへ小兒ちいさいうまれて物入ものいりがかさんで、人手ひとでるやうにつたら、おまへがたがなんとする、美尾みを虚弱きよじやく身體からだなり、良人おつとたすけて手内職てないしよくといふも六ツかしかるべく
われから (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
◯ヨブはまず「わが心生命いのちいとう、されば我れわがうれいを包まず言い表わし、わが魂のくるしきによりてものいわん」との発語を述べてち、痛刻なる語をもって神と争わんとするのである。
ヨブ記講演 (新字新仮名) / 内村鑑三(著)
未開土にはまたもっと素朴な原始教そのままの祟りとか、禁厭ものいみとか、仏罰神威などが、盲信されていた。
平の将門 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
いたずらに しいてものいふとおもなか
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
すべて狼に養われた児は言語ものいわぬらしい、古エジプト王やフレリック二世ジェームス四世それからインドの一莫臥爾モゴル帝いずれも嬰児を独り閉じ籠めて養いどんなことばを発するかを試したというが