“里子”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
さとご66.7%
さとこ33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
生まれたら、すぐ、どこか遠い、わからんところに、里子さとごにやってしまうつもりなの。約束も出来とるらしいわ。そればっかりじゃないわ。
花と龍 (新字新仮名) / 火野葦平(著)
里子さとご時代に、乳母うばの家族とせまくるしい一室でらしていたころの光景までが、おりおりかれの眼にかんでいたのである。
次郎物語:05 第五部 (新字新仮名) / 下村湖人(著)
陸が生れた弘化四年には、三女とうがまだ三歳で、母のふところを離れなかったので、陸は生れちるとすぐに、小柳町こやなぎちょうの大工の棟梁とうりょう新八というものの家へ里子さとこられた。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
高橋梅たかはしうめすなわち僕の養母は僕の真実の母、うみの母であったのです。さい里子さとこは父をことにした僕の妹であったのです。如何どうです、これがあやしい運命でなくて何としましょう。
運命論者 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)