“こうがい”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:コウガイ
語句割合
39.0%
慷慨30.3%
郊外14.0%
梗概7.9%
口外2.2%
黄蓋1.8%
口蓋0.9%
梗槩0.9%
甲盔0.9%
甲鎧0.9%
0.4%
蝗害0.4%
郭外0.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
駿河町の三井呉服店で、衣装も一式調えてやったし、日本橋小伝馬町の金稜堂で、櫛、こうがい、帯止めなどの高価なものも買ってきた。
仇討禁止令 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
そしてこれまでに接した志士や慷慨こうがい家たちの言説や、竹隈で東湖から聞き得たことのなかから、彼は彼としての方向を掴んだのである。
新潮記 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
今からおよそ五十余年のむかし普仏戦争ふふつせんそうの起こるすこし前、フランス陸軍省の主催しゅさいでパリーの郊外こうがいに射的大会が開催かいさいされました。
国際射的大競技 (新字新仮名) / 小酒井不木(著)
海洋に関する物理的事項のおもなるものについては近頃出版した拙著『海の物理学』にその梗概こうがいを述べておいた。
物理学の応用について (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
このことを私は、今までついぞ一度も口外こうがいしたことはなかった。けれど、私の存在がもういつこの世から消え去るかも知れない今となっては、隠しておく必要もない。
従う面々には、先の君理、子衡しこうをはじめとして、父の代から仕えて、流浪中も彼のそばを離れずにきた程普ていふ黄蓋こうがい韓当かんとうなどの頼もしい者もいた。
三国志:04 草莽の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
松明たいまつ行列のようなものが、胃袋と口蓋こうがいのあいだを上ったり下ったりする。しかし、どうすることもできぬ。六千フィートぐらい降れば、石泉に行きあたるだろうと、たがいに慰め合った。
地底獣国 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
私は席上で、彼のためにまたその講演の梗槩こうがいかえした。
硝子戸の中 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
遂に彼は、甲盔こうがいまで捨てて谷の内へ逃げこんだ。そして、かねて孔明からいわれていたところの
三国志:11 五丈原の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
と、翌早朝に陣門をひらいて、甲鎧こうがい燦爛さんらんと、自身先に立ってあさひの下を打って出た。
三国志:08 望蜀の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
くしこうがいも何処へやら」、「夏衣」、「初音はつね待たるる時鳥ほととぎす」、「ねやの戸叩く水鶏くいな」、「蚊屋の中」、「晴れて逢う夜」、「見返り柳」、などの刺激の強い表象が、春夏秋冬にはめて並べられている。
日本精神史研究 (新字新仮名) / 和辻哲郎(著)
世嗣せいしの位置をめぐって骨肉たがいに干戈かんかをもてあそび、人民は嘆き、兵は怨嗟えんさを放つの有様、天も憎しみ給うか、昨年来、飢餓蝗害こうがいの災厄も加わって、いまや昔日の金城湯池きんじょうとうちも、帯甲たいこう百万も
三国志:06 孔明の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
志玄しげんという僧があったが、戒行かいぎょうの厳しい僧で、法衣も布以外の物は身にけない。また旅行しても寺などに宿を借らないで、郭外こうがいの林の中に寝た。ある時縫州城ほうしゅうじょうの東十里の処へ往って墓場へ寝た。
老狐の怪 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)