“あらまし”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:アラマシ
語句割合
大略33.3%
概略29.8%
大概14.0%
荒増10.5%
3.5%
予期1.8%
大体1.8%
大要1.8%
梗概1.8%
概要1.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
何方どっちにしても、これは大問題だ。君は大略あらまし分っているだろうから、今夜は一つ腹蔵ないところを話してくれ給え
脱線息子 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
受取うけとり再三よく/\見終り如何にも斯樣に委しき證據あれば概略あらましは知たりと云つゝ又熟々思案するに斯る事にかゝり居ては面倒なり山内めを呼出よびいだし渠を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
四丈八尺位の高さだから大概あらましの処は見える。人間の五、六人は頭の中へ入れるようにして、先様お代りに、遠眼鏡などを置いて諸方を見せて、客を追い出す。
配り新規召抱の家來へも夫々役割やくわり申付用意も荒増あらましに屆きたれば愈々明日の出立と相定め伊賀亮常樂院等の連名れんめいにて大膳方へ書翰しよかん
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
次のあした目醒めし時は、猶独り跡に残りしことを夢にはあらずやと思ひぬ。起き出でし時の心細さ、かゝる思ひをば、生計たつきに苦みて、けふの日の食なかりし折にもせざりき。これ彼が第一の書のあらましなり。
舞姫 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
ひきついであった、勅使の参向の節にも、呼び出されて、当麻氏の古物語りを奏上せい、と仰せられるか、と思うて居た予期あらましも、空頼みになった。
死者の書 (新字新仮名) / 折口信夫(著)
いずれこれには仔細もござろう。お差し支えなくばそれらの大体あらましお明しくださらばはなはだ光栄
蔦葛木曽棧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
『君がこれを読むよりか、僕がこの題で話した方がよさそうだ。どうです、君はきますか。この原稿はほんの大要あらましを書き止めて置いたのだから読んだってわからないからねエ。』
忘れえぬ人々 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
宮はその梗概あらましを語れり。聴ゐる母は、彼の事無くその場をのがれ得てし始末をつまびらかにするをちて、始めて重荷を下したるやうにと息をきぬ。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
「フーン。そうかい。フーン、それじゃ仕方がないから、取りあえずその内容の概要あらましを、吾輩が記憶している範囲で話しておくかね」
ドグラ・マグラ (新字新仮名) / 夢野久作(著)