あらまし)” の例文
起き出でし時の心細さ、かゝる思ひをば、生計たつきに苦みて、けふの日の食なかりし折にもせざりき。これ彼が第一のふみあらましなり。
舞姫 (旧字旧仮名) / 森鴎外(著)
次のあした目醒めし時は、猶独り跡に残りしことを夢にはあらずやと思ひぬ。起き出でし時の心細さ、かゝる思ひをば、生計たつきに苦みて、けふの日の食なかりし折にもせざりき。これ彼が第一の書のあらましなり。
舞姫 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)