“あらかた”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
大概30.8%
大略23.1%
荒方23.1%
大半7.7%
大抵7.7%
概略7.7%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
飯「あれから孝助に話しましたところ、当人も大層に悦び、わたくしの様な不束者ふつゝかものをそれ程までに思召おぼしめし下さるとは冥加至極みょうがしごくと申してナ、大概あらかた当人も得心いたした様子でな」
やれ有難い、いい事を聞いた。これで事情が大略あらかた解った。ははあなるほどそうであったか。鼓賊と呼ばれるその泥棒が、少納言の鼓を奪い取ったのは、その鼓を奏する事によって、目星をつけた家々の、金の有無ありなしを知るためだったのか。盗みも進歩したものだな。
名人地獄 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
然るに去年の暮、例の女丈夫は教師に雇われたとかで退塾してしまい、その手に属したお茶ッぴい連も一人去り二人さりして残少のこりずくなになるにつけ、お勢も何となく我宿恋しく成ッたなれど、まさかそうとも言いねたか、漢学は荒方あらかた出来たとこしらえて、退塾して宿所へ帰ッたは今年の春の暮、桜の花の散る頃の事で。
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
以後兼太郎はあっちこっちと貸間を借り歩いた末、今の築地二丁目の出方でかたの二階へ引っ越して来た時には、女からもらった手切てぎれの三千円はとうに米屋町こめやまち大半あらかたなくしてしまい、のこりの金は一年近くの居食いぐいにもう数えるほどしかなかった。
雪解 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
「毎日毎日、同じ掃溜を覗いておりますると大抵あらかたその家の身代の成行きが判然わかって参りまする」
「ねえ、春子さん、たった半年の事だから、あなたも機嫌好く待って下さい、ね。秋になれば下条しもじょうさんの病院で若手が一人る。最早もう概略あらかた約束が出来ていますから、うなれば患者も今よりはずっと殖えます。もう僅か半年、六箇月です。ね、待って下さい。春子さん」
いたずら小僧日記 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)