“残少”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
のこりすくな40.0%
のこりすく20.0%
のこりずく20.0%
のこりずくな20.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
約束の時間が迫って来るにつれて、さすがに胸が波うつように思われ、客の男女が出入りするたびしや此奴こいつではないかと拳を握った。——一杯の珈琲コーヒー残少のこりすくなくなった。
劇団「笑う妖魔」 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
そこで何かとせわしい思をしている中に、いつか休暇も残少のこりすくなになった。新学期の講義の始まるのにも、もうあまり時間はない。
西郷隆盛 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
その手に属したお茶ッぴい連も一人去り二人さりして残少のこりずくなになるにつけ、お勢も何となく我宿恋しく成ッたなれど、まさかそうとも言いねたか、漢学は荒方あらかた出来たとこしらえて
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
兎に角、談柄だんぺいはそれからそれへと移つて、酒もさかな残少のこりずくなになつた時分には、なにがしと云ふ侍学生がくしやうが、行縢むかばきの片皮へ、両足を入れて馬に乗らうとした話が、一座の興味を集めてゐた。
芋粥 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)