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大略
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あらまし
ふりがな文庫
“
大略
(
あらまし
)” の例文
停車場
(
ステーション
)
もいつの間にか改築される、山の手線の複線工事も
大略
(
あらまし
)
出来上って、一月の十五日から客車の運転は
従来
(
これまで
)
の三倍数になった。
駅夫日記
(新字新仮名)
/
白柳秀湖
(著)
何方
(
どっち
)
にしても、これは大問題だ。君は
大略
(
あらまし
)
分っているだろうから、今夜は一つ腹蔵ないところを話してくれ給え
脱線息子
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
竹山の親しく見た野村良吉は、
大略
(
あらまし
)
前述
(
まへ
)
の様なものであつたが、渠は同宿の人の間に頗る不信用であつた。
病院の窓
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
『イヤ、
全
(
まつた
)
く
意外
(
ゐぐわい
)
です。』と
私
(
わたくし
)
は
進寄
(
すゝみよ
)
つた。
斯
(
かゝ
)
る
塲合
(
ばあひ
)
だから、
勿論
(
もちろん
)
委
(
くわ
)
しい
事
(
こと
)
は
語
(
かた
)
らぬが、
船
(
ふね
)
の
沈沒
(
ちんぼつ
)
から
此
(
この
)
島
(
しま
)
へ
漂着
(
へうちやく
)
までの
大略
(
あらまし
)
を
告
(
つ
)
げると、
大佐
(
たいさ
)
も
始
(
はじ
)
めて
合點
(
がつてん
)
の
色
(
いろ
)
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
今宵
(
こよい
)
こそ幸衛門にもお絹お常にも
大略
(
あらまし
)
話して止めても止まらぬ覚悟を見せん、運悪く流れ
弾
(
だま
)
に
中
(
あた
)
るか病気にでもなるならば帰らぬ旅の見納めと悲しいことまで考えて
置土産
(新字新仮名)
/
国木田独歩
(著)
▼ もっと見る
黒の紋羽二重の
紋着
(
もんつき
)
羽織、ちと丈の長いのを襟を詰めた後姿。
忰
(
せがれ
)
が学士だ先生だというのでも、
大略
(
あらまし
)
知れた
年紀
(
とし
)
は争われず、髪は薄いが、櫛にてらてらと
艶
(
つや
)
が見えた。
婦系図
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
何うしても谷間田は経験が詰んで居るだけ違います今其意見の
大略
(
あらまし
)
を聞てほと/\感心しました(荻)
夫
(
そり
)
ゃなア何うしても永年此道で苦労して居るから
一寸
(
ちょっ
)
と感心させる様な事を
無惨
(新字新仮名)
/
黒岩涙香
(著)
で私は
是
(
これ
)
から其不思議な恋愛悲劇の
大略
(
あらまし
)
に就いて物語りの筆を進めようと思う。
温室の恋
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
轟
(
とゞろ
)
かし
末世
(
まつせ
)
奉行の
鑑
(
かゞみ
)
と成たる
明斷
(
めいだん
)
に
因
(
ちなみ
)
て忠相ぬしが
履歴
(
りれき
)
とその
勳功
(
くんこう
)
の
大略
(
あらまし
)
とを豫て傳へ
聞
(
きゝ
)
異説
(
いせつ
)
天一
坊
(
ばう
)
さへ
書記
(
かきしる
)
して
看客
(
かんかく
)
の
覽
(
らん
)
に
供
(
そな
)
ふるなれば看客此一回を
熟讀
(
じゆくどく
)
して忠相ぬしが人と成り
腹
(
はら
)
にを
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
けれども姫から
大略
(
あらまし
)
の
仔細
(
わけ
)
を聞くと、大きな口を開いて笑い出した——
白髪小僧
(新字新仮名)
/
夢野久作
、
杉山萠円
(著)
わが眼の前に絶えず
彷彿
(
ちらつ
)
く怪しの影を捉えて、一心不乱に筆を染めた結果、
何
(
ど
)
うやら
斯
(
こ
)
うやら
其
(
そ
)
の
真
(
しん
)
を写し得て、
先
(
ま
)
ず
大略
(
あらまし
)
は
出来
(
しゅったい
)
した頃、
丁度
(
ちょうど
)
私と
引違
(
ひきちが
)
えて
彼
(
か
)
の別荘へ避暑に出かけた貴族エル
何某
(
なにがし
)
が
画工と幽霊
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
そして其の時薫から女給の生活について、
大略
(
あらまし
)
話をきいた。
のらもの
(新字旧仮名)
/
徳田秋声
(著)
今日は家の者は
皆
(
みんな
)
御機嫌が悪い。乃公の顔を見ると白い眼をする。お島の
談話
(
はなし
)
によると、乃公のお蔭で
大略
(
あらまし
)
出来かけていた
下話
(
したばなし
)
が
全然
(
まるきり
)
毀れて了ったのだそうだ。
いたずら小僧日記
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
寄附金といわれて我知らずどきまぎしたが「
大略
(
あらまし
)
集まった」と
僅
(
わずか
)
に答えて直ぐ
傍
(
わき
)
を向いた。
酒中日記
(新字新仮名)
/
国木田独歩
(著)
大佐
(
たいさ
)
功
(
こう
)
成
(
な
)
り
將
(
まさ
)
に
朝日島
(
あさひじま
)
を
出發
(
しゆつぱつ
)
せんとする
瞬時
(
わづか
)
前
(
まへ
)
、
震天動地
(
しんてんどうち
)
の
大海嘯
(
おほつなみ
)
の
爲
(
ため
)
に、
秘密造船所
(
ひみつざうせんじよ
)
の
倉庫
(
さうこ
)
碎
(
くだ
)
けて、十二の
樽
(
たる
)
の
流失
(
りうしつ
)
した
事
(
こと
)
から、
遂
(
つひ
)
に
今回
(
こんくわい
)
の
大使命
(
だいしめい
)
に
立到
(
たちいた
)
つた
迄
(
まで
)
の
大略
(
あらまし
)
を
述
(
の
)
べ
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
山の手線の複線工事も
大略
(
あらまし
)
済んで、案の通り長峰の掘割が後に残った。このごろは日増しに土方の数を加えて、短い冬の
日脚
(
ひあし
)
を、夕方から
篝火
(
かがりび
)
を焚いて忙しそうに工事を急いでいる。
駅夫日記
(新字新仮名)
/
白柳秀湖
(著)
鼠色の雲の中へ、すっきり浮出したように、薄化粧の
艶
(
えん
)
な姿で、電車の中から、
颯
(
さっ
)
と
硝子戸
(
がらすど
)
を抜けて、運転手台に
顕
(
あら
)
われた、若い女の
扮装
(
みなり
)
と持物で、
大略
(
あらまし
)
その日の天気模様が察しられる。
妖術
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
で老師は引き返したが心の中には岩石ヶ城の
大略
(
あらまし
)
の図形が出来上がっていた。
蔦葛木曽棧
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
「その
大略
(
あらまし
)
を話してくれ給え。僕達はこれから受けるんだから、参考にする」
求婚三銃士
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
然し今でも真夜中にふと眼を
醒
(
さ
)
ますと酒も
大略
(
あらまし
)
醒めていて、眼の先を児を
背負
(
おぶ
)
ったお政がぐるぐる廻って遠くなり近くなり遂に暗の中に消えるようなことが時々ある。然し別に
可怕
(
おそろ
)
しくもない。
酒中日記
(新字新仮名)
/
国木田独歩
(著)
是非
(
ぜひ
)
に
語
(
かた
)
らねばならぬ
其
(
その
)
大略
(
あらまし
)
だけを
茲
(
こゝ
)
に
記
(
しる
)
して
置
(
お
)
かう。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
ははあ、商売も
大略
(
あらまし
)
分った、と思うと、
其奴
(
そいつ
)
が
歌行灯
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
と安部君は級友の
銘々伝
(
めいめいでん
)
を
大略
(
あらまし
)
果した。
凡人伝
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
“大略”の意味
《名詞》
大略(たいりゃく)
優れた知略。
大要。あらまし。
《形容動詞》
おおよそ。
(出典:Wiktionary)
大
常用漢字
小1
部首:⼤
3画
略
常用漢字
小5
部首:⽥
11画
“大”で始まる語句
大
大人
大事
大袈裟
大分
大切
大抵
大概
大方
大丈夫