“よろいかぶと”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
鎧兜47.6%
鎧甲38.1%
鎧冑4.8%
甲冑4.8%
甲盔4.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
天龍川てんりゅうがわのほとりに出てからも、浪士らは武装を解こうとしなかった。いずれも鎧兜よろいかぶと、あるいは黒の竪烏帽子たてえぼし、陣羽織のいでたちである。
夜明け前:02 第一部下 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
天正てんしょう二年の冬からとなりの国と戦争をしているので、この肥前ひぜん(長崎県)大村城のるすをまもるものたちは、鎧甲よろいかぶとのつくろいをしたり、武者草鞋わらじや弓矢をこしらえたり
伝四郎兄妹 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
闇にもそれと見分けのつく鎧冑よろいかぶとに身をよそった一個長身の武士もののふさっ蝙蝠こうもりでも舞い込んだように老人の眼前へ現われた。
八ヶ嶽の魔神 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
「泥棒が盗んだに相違ない。黄金こがねで作られた鎧冑よろいかぶとには莫大ばくだいな値打ちがあるからな。——城下の泥棒が盗んだのだ」
八ヶ嶽の魔神 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
ついに国の名の武蔵の文字と通わせて、日本武尊やまとたけるのみこと東夷あずまえびすどもを平げたまいて後甲冑よろいかぶとの類をこの山に埋めたまいしかは、国を武蔵と呼び山を武甲というなどと説くものあるに至れり。
知々夫紀行 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
怪しんでいると、許褚は、甲盔よろいかぶと戦袍ひたたれも脱ぎ捨てて、赤裸になるやいな
三国志:08 望蜀の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)