“かぶと”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
兜71.8%
甲13.8%
冑7.9%
盔3.7%
鍪1.4%
胄0.6%
甲冑0.6%
胄首0.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
赤くさびている兜(かぶと)の鉢金(はちがね)のようなものが透いて見える。ただの鍋かなんぞかも知れないが勘太は、それをさえ足に踏むことを懼(おそ)れた。
梅里先生行状記 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
時は夏から秋にかけたころであるし、きりぎりすと甲(かぶと)といかにも調和されているのでもわかるのである。この句には前書がある。
螽蟖の記 (新字新仮名) / 室生犀星(著)
いつか絵本で、日本の大将が、まえだてのついた冑(かぶと)と緋(ひ)おどしの鎧をきて、戦争に行く勇しい姿をみたことがあったからです。
海からきた卵 (新字新仮名) / 塚原健二郎(著)
それに答へて彼の銀の鯰の盔(かぶと)の主は笑ひながら、「徳川の如き人に物を呉れ惜むものが何を仕出かし得ようや。」
努力論 (旧字旧仮名) / 幸田露伴(著)
(偽帝の挑戦に応ぜんとして使を発す。ファウスト甲を著、半ば鎖せる鍪(かぶと)を戴き、三人の有力者上に記せる衣裳を著、武具を取り装ひて登場。)
彼女は、長羅を身辺に引き寄せる手段として、胄(かぶと)の上から人目を奪う紅(くれない)の染衣(しめごろも)を纏(まと)っていた。一団の殿(しんがり)には背に投げ槍と食糧とを荷(にな)いつけられた数十疋の野牛の群が連(つらな)った。
日輪 (新字新仮名) / 横光利一(著)
神将のB ——鎧(よろい)甲冑(かぶと)に身を固め、男女の仲を割(さ)きに行く。法の為とは云いながら、随分野暮(やぼ)な役割だ。
阿難と呪術師の娘 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
その崩(くずれ)が豊国へ入って、大廻りに舞台が交(かわ)ると上野の見晴(みはらし)で勢揃(せいぞろい)というのだ、それから二人(にん)三人ずつ別れ別れに大門へ討入(うちいり)で、格子さきで胄首(かぶと)と見ると名乗(なのり)を上げた。
註文帳 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)