トップ
>
郊外
>
こうがい
ふりがな文庫
“
郊外
(
こうがい
)” の例文
その谷に
注
(
そそ
)
ぐ川はビエーヴル川であるから、この谷はパリの
郊外
(
こうがい
)
ではいちばんきたない
陰気
(
いんき
)
な所だと言いもし、
信
(
しん
)
じられもしていた。
家なき子:02 (下)
(新字新仮名)
/
エクトール・アンリ・マロ
(著)
今からおよそ五十余年の
昔
(
むかし
)
、
普仏戦争
(
ふふつせんそう
)
の起こるすこし前、フランス陸軍省の
主催
(
しゅさい
)
でパリーの
郊外
(
こうがい
)
に射的大会が
開催
(
かいさい
)
されました。
国際射的大競技
(新字新仮名)
/
小酒井不木
(著)
その
頃
(
ころ
)
、僕
達
(
たち
)
は
郊外
(
こうがい
)
の墓場の裏に居を定めていたので、初めの程は二人共
妙
(
みょう
)
に
森閑
(
しんかん
)
とした気持ちになって、よく
幽霊
(
ゆうれい
)
の
夢
(
ゆめ
)
か何かを見たものだ。
魚の序文
(新字新仮名)
/
林芙美子
(著)
だが、ついにおそれた、その
日
(
ひ
)
がきました。せめてもの
思
(
おも
)
い
出
(
で
)
にと、
年子
(
としこ
)
は、
先生
(
せんせい
)
とお
別
(
わか
)
れする
前
(
まえ
)
にいっしょに
郊外
(
こうがい
)
を
散歩
(
さんぽ
)
したのであります。
青い星の国へ
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
『
今頃
(
いまごろ
)
は
馬車
(
ばしゃ
)
にでも
乗
(
の
)
って、
郊外
(
こうがい
)
へ
行
(
い
)
ったらさぞいいでしょう。』と、イワン、デミトリチは
赤
(
あか
)
い
眼
(
め
)
を
擦
(
こす
)
りながら
云
(
い
)
う。
六号室
(新字新仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
▼ もっと見る
場所
(
ばしょ
)
は、
岡山市
(
おかやまし
)
の
郊外
(
こうがい
)
に
近
(
ちか
)
いM
町
(
まち
)
で、
被害者
(
ひがいしゃ
)
は、四
年
(
ねん
)
ほど
前
(
まえ
)
まで
質屋
(
しちや
)
をやつていて、かたわら
高利貸
(
こうりか
)
しでもあつたそうだが、
目下
(
もっか
)
は
表向
(
おもてむ
)
き
無職
(
むしょく
)
であつて
金魚は死んでいた
(新字新仮名)
/
大下宇陀児
(著)
澄
(
す
)
んだ
空
(
そら
)
の
月
(
つき
)
を
寢
(
ね
)
ながら
眺
(
なが
)
める、
人
(
ひと
)
いきれから
逃
(
のが
)
れた
郊外
(
こうがい
)
の
樂
(
たのし
)
みは、こゝに
止
(
とゞ
)
めを
刺
(
さ
)
す……それが
觀
(
み
)
られない。
ねこ
(旧字旧仮名)
/
北村兼子
(著)
郊外
(
こうがい
)
散歩や乗馬までも、やめてしまった。まるで足に糸をつけられたカブト虫みたいに、わたしはなつかしい
傍屋
(
はなれ
)
のまわりを、絶えずぐるぐる回っていた。
はつ恋
(新字新仮名)
/
イワン・ツルゲーネフ
(著)
ツルゲーネフは一八八三年の夏、パリの
郊外
(
こうがい
)
で
亡
(
な
)
くなりました。その死後やがて七十周年になるわけです。
「はつ恋」解説
(新字新仮名)
/
神西清
(著)
もうもうと、焼け灰を煙のようにかきまわしながら、源一ののった車はどんどん
郊外
(
こうがい
)
の方へ走っていった。
一坪館
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
ルーヴルの
他
(
ほか
)
にパリで
有名
(
ゆうめい
)
なのは、
歴史
(
れきし
)
に
關
(
かん
)
するものを
竝
(
なら
)
べたクルニー
博物館
(
はくぶつかん
)
、
郊外
(
こうがい
)
に
出
(
で
)
ますと、サン・ジェルマンの
博物館
(
はくぶつかん
)
といふ
考古學
(
こうこがく
)
の
博物館
(
はくぶつかん
)
があります。
博物館
(旧字旧仮名)
/
浜田青陵
(著)
わたしは『墓場通り』といわれている
郊外
(
こうがい
)
にいました。そこには美しい
記念碑
(
きねんひ
)
がいくつか立っています。
絵のない絵本:01 絵のない絵本
(新字新仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
名づけ親は、この男を
郊外
(
こうがい
)
の森のなかへつれこむと、なんですか、そこにはえてる
薬草
(
やくそう
)
を教えて
死神の名づけ親(第一話)
(新字新仮名)
/
ヤーコプ・ルートヴィッヒ・カール・グリム
、
ヴィルヘルム・カール・グリム
(著)
サンフラスシスコの
郊外
(
こうがい
)
にささやかな道場を開いて、アメリカ人に日本の
柔道
(
じゅうどう
)
を教えていたのは、
富田常次郎
(
とみたつねじろう
)
六
段
(
だん
)
であった。
講道館長
(
こうどうかんちょう
)
の
嘉納
(
かのう
)
治
(
じ
)
五
郎
(
ろう
)
先生の最初の
弟子
(
でし
)
だ。
柔道と拳闘の転がり試合
(新字新仮名)
/
富田常雄
(著)
ほんとうは、それはまだ、東京の
郊外
(
こうがい
)
の、ちょっとした
新開地
(
しんかいち
)
にしかすぎません。
清造と沼
(新字新仮名)
/
宮島資夫
(著)
そしてお二人は町の広場を通り
抜
(
ぬ
)
けて、だんだん
郊外
(
こうがい
)
に来られました。
沙
(
すな
)
がずうっとひろがっておりました。その
砂
(
すな
)
が一ところ
深
(
ふか
)
く
掘
(
ほ
)
られて、
沢山
(
たくさん
)
の人がその中に立ってございました。
雁の童子
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
手近
(
てぢか
)
な例として挙げられるのは、江戸叢書の中にも採録せられた『
嘉陵紀行
(
かりょうきこう
)
』、是は村尾嘉陵という江戸の小吏が、勤務の
暇
(
いとま
)
あるごとに
郊外
(
こうがい
)
の各処に日返りの旅行をした日記を集めたもので
海上の道
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
それよりも去年の暮、
出征
(
しゅっせい
)
していた頃、
北京
(
ペキン
)
郊外
(
こうがい
)
豊台駅前のカフェに入った処が、高知県出身の女給さんばかりが多くいて、あなたの
噂
(
うわさ
)
が、偶然オリムピックの話から出たのには驚きました。
オリンポスの果実
(新字新仮名)
/
田中英光
(著)
三味線は
郊外
(
こうがい
)
できくものになり
艶色落語講談鑑賞
(新字新仮名)
/
正岡容
(著)
郊外
(
こうがい
)
に移し
令嬢
(
れいじょう
)
たちもまたスポーツに親しんで野外の空気や日光に
触
(
ふ
)
れるから以前のような深窓の
佳人
(
かじん
)
式箱入娘はいなくなってしまったが現在でも市中に住んでいる子供たちは一般に体格が
繊弱
(
せんじゃく
)
で顔の色なども
概
(
がい
)
して青白い
田舎
(
いなか
)
育ちの少年少女とは
皮膚
(
ひふ
)
の
冴
(
さ
)
え方が違う良く云えば
垢抜
(
あかぬ
)
けがしているが悪く云えば病的である。
春琴抄
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
行く道みち食べ物を買う金を取るために、足を止めなければならなかったから、やがてパリの
郊外
(
こうがい
)
へ着くまでは五日間かかった。
家なき子:02 (下)
(新字新仮名)
/
エクトール・アンリ・マロ
(著)
また、
街
(
まち
)
の
郊外
(
こうがい
)
には、
花園
(
はなぞの
)
がありました。そして、そこには、かつて
見
(
み
)
たことのないような、
美
(
うつく
)
しい
花
(
はな
)
が
咲
(
さ
)
き
乱
(
みだ
)
れいました。
すももの花の国から
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
白い橋が
架
(
かか
)
っている。その橋の向うは、
郊外
(
こうがい
)
らしい安料理屋が軒を並べていて、
法華寺
(
ほっけじ
)
があると云う事であった。
清貧の書
(新字新仮名)
/
林芙美子
(著)
トロッコにしても(彼は一度
郊外
(
こうがい
)
で、
赤土
(
あかつち
)
を一杯積んだトロッコに
轢
(
ひ
)
かれ
損
(
そこな
)
ったことがある)
電気看板の神経
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
二人
(
ふたり
)
はこの
港
(
みなと
)
の
郊外
(
こうがい
)
にも、やしの
木
(
き
)
が、ところどころに
影
(
かげ
)
が
黒
(
くろ
)
く、
日
(
ひ
)
に
照
(
て
)
らされて
立
(
た
)
っているのを
見
(
み
)
たのであります。
幸福に暮らした二人
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
わたしたちは
郊外
(
こうがい
)
へ出ていた。もう
往来
(
おうらい
)
の人も
巡査
(
じゅんさ
)
も
街燈
(
がいとう
)
も見えない。ただ
窓明
(
まどあ
)
かりがそこここにちらちらして、頭の上には黒ずんだ青空に二、三点星が光っているだけであった。
家なき子:02 (下)
(新字新仮名)
/
エクトール・アンリ・マロ
(著)
それは東京の
郊外
(
こうがい
)
の焼けのこった町の岡の上にある広い
邸宅
(
ていたく
)
であった。
ふしぎ国探検
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
町
(
まち
)
の
郊外
(
こうがい
)
には、
丘
(
おか
)
の
上
(
うえ
)
に、
圃
(
はたけ
)
の
中
(
なか
)
に、オレンジが、
美
(
うつく
)
しく、
西日
(
にしび
)
に
輝
(
かがや
)
いていました。
青黒
(
あおぐろ
)
い、
厚
(
あつ
)
みのある
葉
(
は
)
の
間
(
あいだ
)
から、
黄色
(
きいろ
)
い
宝石
(
ほうせき
)
で
造
(
つく
)
られた
珠
(
たま
)
のように
見
(
み
)
られました。
気まぐれの人形師
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
東京の
郊外
(
こうがい
)
の
砧
(
きぬた
)
といえば畑と野原ばかりのさびしいところである。
月世界探険記
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
なぜこんなところへきて、
花
(
はな
)
を
探
(
さが
)
すのだ。もっと
郊外
(
こうがい
)
の
方
(
ほう
)
へ
飛
(
と
)
んでゆけば、
広
(
ひろ
)
い
野原
(
のはら
)
や、
圃
(
はたけ
)
があるじゃないか。そして、そこには、いろいろの
花
(
はな
)
が
咲
(
さ
)
いているだろう。
サーカスの少年
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
郊外
(
こうがい
)
へ
一坪館
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
ここは、
町
(
まち
)
に
近
(
ちか
)
い
郊外
(
こうがい
)
でした。ある
長屋
(
ながや
)
の一
軒
(
けん
)
では、
父
(
ちち
)
の
帰
(
かえ
)
りを
待
(
ま
)
っている
少年
(
しょうねん
)
がありました。
波荒くとも
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
「
君
(
きみ
)
、それよりか、
鉱石
(
こうせき
)
を
取
(
と
)
りにいかない? そのほうが、よほどおもしろいぜ。
磁鉄鉱
(
じてつこう
)
も、
黄銅鉱
(
おうどうこう
)
も、
金
(
きん
)
もあるのだよ。」と、
郊外
(
こうがい
)
の
方
(
ほう
)
から
通学
(
つうがく
)
する
西山
(
にしやま
)
が、いいました。
白い雲
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
やがて、この
大
(
おお
)
きなごみ
箱
(
ばこ
)
をのせた
車
(
くるま
)
は、あるさびしい
郊外
(
こうがい
)
のくぼ
地
(
ち
)
に
着
(
つ
)
くと、そこのところでとまりました。そして、たくさんのごみといっしょくたに、くぼ
地
(
ち
)
の
中
(
なか
)
へあけられました。
風の寒い世の中へ
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
やはり、
町
(
まち
)
から
郊外
(
こうがい
)
へのがれる、
人々
(
ひとびと
)
の
群
(
む
)
れとまじって、
逃
(
に
)
げたのでした。
戦争はぼくをおとなにした
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
“郊外”の解説
郊外(こうがい、en: suburb、サバーブ)は、都市の外側にある地区、特に住宅地区。
(出典:Wikipedia)
郊
常用漢字
中学
部首:⾢
9画
外
常用漢字
小2
部首:⼣
5画
“郊外”で始まる語句
郊外地帯
郊外都市
郊外料理店
郊外電車発着所