やけ野原を、東助とヒトミが、汗をたらしながら、さまよっていた。夏のおわりに近い日の午後のことで、台風ぎみの曇り空に、雲の行き足がだんだん早くなっていく。 東助少年は手に捕虫網をもち、肩からバンドで、毒ビンと虫入れ鞄とを下げていた。ヒトミの方 …
著者 | 海野十三 |
ジャンル | 文学 > 日本文学 > 小説 物語 |
初出 | 「ラジオ仲よしクラブ」1947(昭和22)年9月号~1948(昭和23)年7月号 |
文字種別 | 新字新仮名 |
読書目安時間 | 約1時間60分(500文字/分) |
朗読目安時間 | 約3時間19分(300文字/分) |