“鉄椎”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
てっつい50.0%
てつつゐ50.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
張良鉄椎てっついの時の面目を想見るべし。僕去月二十五日より一れんの肉一滴の酒をべず。これでさい気魄を増す事大なり。僕すでに諸友と絶ち、諸友また僕と絶つ。
吉田松陰 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
けれどもこういう風に一々彼をうけがわせるほどの判断を、彼の頭に鉄椎てっついたたき込むように入れてくれる松本はそもそも何者だろうか、その点になると敬太郎は依然として茫漠ぼうばくたる雲に対する思があった。
彼岸過迄 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
而して彼れは自ら之を僕に語りたるのみならず、僕の透谷の家にて其遺墨を見たる時も同じ論旨を書きたるものを存したりき。此故に透谷は一意に僕に向て鉄椎てつつゐを下さんと試みぬ。
透谷全集を読む (新字旧仮名) / 山路愛山(著)
我々青年はまづこの弊風へいふうを打破しなければいかんです。僕はこの間博浪沙はくらうしや始皇帝しくわうていの車に鉄椎てつつゐを落させました。不幸にしてそれは失敗しましたが、まだ壮心が衰へた訳ではありません。
饒舌 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)