鉄椎てっつい)” の例文
張良鉄椎てっついの時の面目を想見るべし。僕去月二十五日より一れんの肉一滴の酒をべず。これでさい気魄を増す事大なり。僕すでに諸友と絶ち、諸友また僕と絶つ。
吉田松陰 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
けれどもこういう風に一々彼をうけがわせるほどの判断を、彼の頭に鉄椎てっついたたき込むように入れてくれる松本はそもそも何者だろうか、その点になると敬太郎は依然として茫漠ぼうばくたる雲に対する思があった。
彼岸過迄 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)