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面
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ま
ふりがな文庫
“
面
(
ま
)” の例文
その外
面
(
ま
)
のあたり人に
媚
(
こ
)
びて退いて人を
誹
(
そし
)
るとか、
表面
(
うわべ
)
で尊敬して
裏面
(
りめん
)
で
排撃
(
はいげき
)
するとか社会の人に心の礼のない事は歎ずるに余りあり。
食道楽:春の巻
(新字新仮名)
/
村井弦斎
(著)
忘れんとして
躊躇
(
ちゅうちょ
)
する毛筋の末を引いて、細い
縁
(
えにし
)
に、絶えるほどにつながるる今と昔を、
面
(
ま
)
のあたりに結び合わす
香
(
におい
)
である。
虞美人草
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
駒井氏は、あれを翻訳し、自ら草稿を作ったり、或いはお松に
面
(
ま
)
のあたり
口授
(
くじゅ
)
したりして、著作を試みているに相違ない。
大菩薩峠:38 農奴の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
十万不冥の死者を出した災変を
面
(
ま
)
のあたり見せられて、何人か茫然自失しないものがあるだろうか。
死体の匂い
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
面
(
ま
)
の当り
実見
(
じっけん
)
したのは初めてだと
流石
(
さすが
)
のこの男が私に話したのであった。
暗夜の白髪
(新字新仮名)
/
沼田一雅
(著)
▼ もっと見る
若い方が御辞儀をして帰りかける頃は、榊は見るもの聞くもの面白くないという風で、
面
(
ま
)
のあたりその妓を
罵
(
ののし
)
った。そして、貰って帰って行った後で、腐った肉にとまる蠅のように言って笑った。
家:02 (下)
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
大儀ぞの一聲を此上なき譽と人も思ひ我れも誇りし日もありしに、如何に末の世とは言ひながら、露忍ぶ
木蔭
(
こかげ
)
もなく
彷徨
(
さまよ
)
ひ給へる今の痛はしきに、
快
(
こゝろよ
)
き一夜の宿も得せず、
面
(
ま
)
のあたり主を
恥
(
はぢ
)
しめて
滝口入道
(旧字旧仮名)
/
高山樗牛
(著)
やはり
面
(
ま
)
のあたり自然に接して、朝な夕なに
雲容煙態
(
うんようえんたい
)
を研究したあげく、あの色こそと思ったとき、すぐ
三脚几
(
さんきゃくき
)
を担いで飛び出さなければならん。色は
刹那
(
せつな
)
に移る。
草枕
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
三味
(
しゃみ
)
の
音
(
ね
)
が思わぬパノラマを余の
眼前
(
がんぜん
)
に展開するにつけ、余は
床
(
ゆか
)
しい過去の
面
(
ま
)
のあたりに立って、二十年の昔に住む、
頑是
(
がんぜ
)
なき小僧と、成り済ましたとき、突然風呂場の戸がさらりと
開
(
あ
)
いた。
草枕
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
窮陰
(
きゅういん
)
の
面
(
ま
)
のあたりなるを忘るべき園遊会は高柳君にとって敵地である。
野分
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
腥
(
なまぐさ
)
いものを
面
(
ま
)
のあたり
咽喉
(
のど
)
の奥から
金盥
(
かなだらい
)
の中に傾けた事もあった。
思い出す事など
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
面
常用漢字
小3
部首:⾯
9画
“面”を含む語句
表面
面貌
面紗
正面
地面
面白
外面
前面
上面
真正面
面色
横面
海面
面帕
水面
渋面
面相
川面
強面
側面
...