“面帕”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
かほぎぬ21.4%
かほおほひ14.3%
ヴエール14.3%
かつぎ7.1%
おほひ7.1%
おもわ7.1%
かおかけ7.1%
ぎぬ7.1%
ヤシマク7.1%
ヴェール7.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
彼女の大きい面帕かほぎぬ花冠くわくわんのやうにひろげます。
彼我にふ。完き生涯とすぐるゝ徳とはひとりの淑女をさらに高き天に擧ぐ、そののりに從ひて衣を面帕かほおほひつくる者汝等の世にあり 九七—九九
神曲:03 天堂 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
蜜蜂を扱ふのに面帕ヴエールが要るやうだつたら、女をあしらふにはそれを二枚重ねなければならぬ。臆病者に限つて剣は長いのを持つてる世の中だから。
肌も真白のセレネエは面帕かつぎなびくにまかせつつ
輝く神女更にまた華麗の面帕おほひ、日輪の
イーリアス:03 イーリアス (旧字旧仮名) / ホーマー(著)
すぐ彼女たちの可愛らしいお下げ髪が目に止った。彼女たちは一番前列に、面帕おもわをかぶった母親らしい中年の婦人の傍に、ひざまずきながら無邪気に掌を合わせてお祈りをしていた。
木の十字架 (新字新仮名) / 堀辰雄(著)
目の覚めるような白繻子しろじゅすの服を着て、白い面帕かおかけの中に薔薇色の頬が透き通るように見えた。お春さんも美しかった。今日はお花さんのおたすけをする役なんだ。
いたずら小僧日記 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
面帕ぎぬのにほひにれて
邪宗門 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
線路も、跨橋も、指示標シグナルも、給水槽タンクも朦朧たる霧の面帕ヤシマクをつけ、一種、陰険なようすで、佇んでいた。
墓地展望亭 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
そして多くの燐れな新参の僧侶が誓言を述べに呼ばれる時には、面帕ヴェールをずた/\に裂く決心をしてゐながら、阿容々々とそれを取つてしまふのも亦確にかうした訳からである。
クラリモンド (新字旧仮名) / テオフィル・ゴーチェ(著)