“かつぎ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
被衣80.6%
3.2%
被布3.2%
頭被3.2%
坦夫1.6%
1.6%
担人1.6%
担夫1.6%
被面衣1.6%
面帕1.6%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
鼻の先きへついと飛んで来た赤とんぼうを田楽扇で払いながら、権右衛門は柳の白い落ち葉を踏んでゆくと、被衣かつぎを深くした一人の女房に逢った。
小坂部姫 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
被衣かつぎを冠った一人の乙女を、十数人の娘達が、守護するように囲繞して、各自めいめい野花を手にかざして、歌いながらこっちへ歩いて来ていた。
生死卍巴 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
その駕籠を護っているものといえば、被衣かつぎをかぶった四人の老女と、覆面姿の四人の若武士と、すねを出した二人の駕籠きとである。
娘煙術師 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
古藤は例の厚い理想のかつぎの下から、深く隠された感情が時々きらきらとひらめくような目を、少し物惰ものたるげに大きく見開いて葉子の顔をつれづれと見やった。
或る女:2(後編) (新字新仮名) / 有島武郎(著)
田のくろの猫柳が絹毛きぬげかつぎを脱いできいろい花になった。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
分銅のように見える権守の、被布かつぎをかぶったたけ高い体の、顔の部分にある二つの穴から、浮藻を見詰めている眼の光は、燃えている黒いほのおのようであった。
あさひの鎧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
白い被布かつぎをかぶり、白い羅紗の長上衣を著た年寄りの女たちは、堂の入口ぎはで信心ぶかく十字を切つた。
日本では頭被かつぎ編笠あみがさ頭巾ずきんの類が、その時々の人間の顔を隠してきた。
人間豹 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
この東京につて来て、蕎麦屋の坦夫かつぎ、質屋の手伝、湯屋の三助とそれからそれへと辛抱して、今ではかく一軒の湯屋の主人と成りすまして、財産の二三千も出来たといふ
重右衛門の最後 (新字旧仮名) / 田山花袋(著)
魚売りかつぎ八百屋、仕事に出るらしい大工左官、近所の女子供からさては店屋の番頭小僧まで、総出の形で遠く近く与惣次を取り巻いた。
「あれさ、ためといって佃の方の店で担人かつぎをしていた者でね、内のが病気中、代りに得意廻りをさすのによこしてもらったんだが、あれがまた、金さんと私のなかを変に疑ってておかしいのさ。私が吉新へ片づかない前に、何でも金さんとわけがあったに違いないんだって」
深川女房 (新字新仮名) / 小栗風葉(著)
蕎麦屋の担夫かつぎ午砲どんが鳴ると、蒸籠せいろたねものを山のように肩へ載せて、急いで校門をはいってくる。
三四郎 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
女はこの庄園しやうゑんそばとほる時など被面衣かつぎの下でコソ/\とうはさしてゆく
怠惰屋の弟子入り (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
肌も真白のセレネエは面帕かつぎなびくにまかせつつ、
又彼は云ふ、流れの上に、長い面帕かつぎに横たはり、