“華主”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
とくい66.7%
だんな33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
奥に三味さみの聞ゆるたぐひにあらざるをもつて、頬被ほゝかぶり懐手ふところで、湯上りの肩に置手拭おきてぬぐひなどの如何いかゞはしき姿を認めず、華主とくいまはりの豆府屋、八百屋、魚屋、油屋の出入しゆつにふするのみ。
草あやめ (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
寺院は随一の華主とくいなる豆府とうふ屋の担夫かつぎ一人、夕巡回ゆうまわりにまた例の商売あきないをなさんとて、四ツ谷油揚坂あぶらげざかなる宗福寺にきたりけるが、数十輛の馬車、腕車わんしゃ梶棒かじぼうを連ね輪をならべて、肥馬いななき、道を擁し、馭者ぎょしゃ
貧民倶楽部 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
これを書きしは、かう/″\しき預言者にて、その指すかたに向ひて往くものは、地獄の火燄を踏み破りて、天堂にいたらんとす。若き華主だんなよ。君はまだ此書を讀み給ひし事なきなるべし。