“渋面”のいろいろな読み方と例文
旧字:澁面
読み方割合
じゅうめん76.7%
しかめつら4.7%
しぶつら4.7%
じふめん4.7%
しふめん2.3%
しゅうめん2.3%
じゆうめん2.3%
グリマス2.3%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
きのう今日は、あんなに酒の上を悔やんで神妙ぶッて見せながら——と、すこぶる腹がたって来て、どうにもたまらないらしい渋面じゅうめんだった。
私本太平記:07 千早帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
それを聞くと河野は永い間黙っていましたが、段々渋面じゅうめんを作りながら、果ては泣かぬばかりの表情になって、こんな風に始めるのでした。
湖畔亭事件 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
「女が悪いんだ。女の方から持掛もちかけたんだ、」とU氏は渋面じゅうめんを作って苦々にがにがしい微笑を唇辺くちもとに寄せつつ
三十年前の島田沼南 (新字新仮名) / 内田魯庵(著)
だれにも見られっこはないと安心していたので、顔じゅうで種々な渋面しかめつらをした。
そういって渋面しかめつらをして、口をゆがめてすすり込むような音を立てていた。
うつり香 (新字新仮名) / 近松秋江(著)
旅館の裏口を開いて外へ出たコックとお手伝いさんとは、鼻をクンクンいわせて、同じような渋面しぶつらを作りあった。
蠅男 (新字新仮名) / 海野十三(著)
円くて渋面しぶつら親仁様おとっさんが、団栗目どんぐりめをぎろぎろと遣って、
なり謹厳な東洋の家庭に育つて青白い生真面目きまじめと寂しい渋面じふめんとの外に桃色の「わらひ」のある世界を知らなかつた僕が
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)
全体ぜんたいだれに頼まれた訳でもなく、たれめてくれる訳でもなく、何を苦しんで斯様こんな事をするのか、と内々ない/\愚痴ぐちをこぼしつゝ、必要に迫られては渋面じふめんつくつて朝々あさ/\かよふ。
水汲み (新字旧仮名) / 徳冨蘆花(著)
槍はかつげど、うはのそら、渋面しふめんつくれど供奴ともやつこ
東京景物詩及其他 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
父は渋面しゅうめんをつくった。
こころ (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
無装飾と単純さはありがたい。しかし、この渋面グリマスと臂の張り方はなんとしたものであらう?
芝居と僕 (新字旧仮名) / 岸田国士(著)