)” の例文
馬に大麦が要る如く、日本人は米と味噌と沢庵漬とが無かつたら、何一つ善い事の出来ない国民である。して悪い事など出来よう筈がない。
して初めより、如何あらんと疑弐ぎじする日に出でゝ、興趣を感ずべき筈なし、ただに時間と金銭を費すに過ぎず。
研堂釣規 (新字旧仮名) / 石井研堂(著)
奈何どうして這麼處こんなところに一週間しうかんとゐられやう、して一ねん、二ねんなど到底たうてい辛棒しんぼうをされるものでないとおもいた。
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)
全くさうで、樹木はどんな彫刻よりもすぐれてゐる。して人間などとは比べ物にならない。だが、戸川氏の発明といふのはそんな事ではない、戸川氏は言つた。
して成金に使はれるなぞは以ての外と言はなければならぬ。