)” の例文
ですがたった一つ悪い事にはあの年になっだ女の後を追掛る癖が止みませんから私しは時々年に恥ても少しはつゝしむがよかろうと云いました
血の文字 (新字新仮名) / 黒岩涙香(著)
何か知らぬがだ/\金ピカ/\の本が大きな西洋書棚に一杯あるさうで、大抵な者は見たばかりでけむに巻かれるさうだ。
犬物語 (新字旧仮名) / 内田魯庵(著)
是は驚た、あゝ美術心が有ても駄目だ、余り旨く遣過やりすぎても無益の事だ、貴方はだあの老人が左得手ひだりえてで、筆を持つまで左の手だと云う事を
血の文字 (新字新仮名) / 黒岩涙香(著)
一度当選つたといふ事ぢやが、俺と交際つきあつてからはだ当選らんぞ。第一小説が上手になつたら奈何するのぢや。
貧書生 (新字旧仮名) / 内田魯庵(著)
それ見ろ、猫や犬の方がまだ健気けなげな処がある。此牧師さんも内心はだ怪しいが、外見みかけだけは立派だ。
犬物語 (新字旧仮名) / 内田魯庵(著)
随分無躾な言い方では有るが美人は別に怒りもせず「イエだ私は少し見度い所が有りますから」と答え
幽霊塔 (新字新仮名) / 黒岩涙香(著)
先々まず/\是で厄介を払たと思た所ろ女房の外にだ一つ厄介者が有たのですよ、夫を何だと思います、彼れのかって居る黒い犬です、犬の畜生女房より猶だ手に合ぬ奴で
血の文字 (新字新仮名) / 黒岩涙香(著)
坪内博士が一と言いうと直ぐ一転して「そんな事も考えたが実はだ決定したのではない」と打消し、そこそこに博士の家を辞するや否、直ぐその足で私のもとを訪い
二葉亭余談 (新字新仮名) / 内田魯庵(著)
毎週ウヰークリー「タイムス」と「評論之評論レヴユー、オブ、レヴユー」とで世界を呑込むといふ悪口があるが、左に右く外国雑誌を読むといふ人はだ感心だよ。大洞と来たら外国語が碌に出来ぬさうだ。
犬物語 (新字旧仮名) / 内田魯庵(著)