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バクランドは田林の保護は鳥類の保護をつ人工でどんな保護法をっても鳥が害虫を除き鷙鳥しちょうが悪禽を駆るほどの効は挙がらぬ
本草経の所謂神農本草経であることは論をたない。しかし当時此名の下に行はれてゐて信頼すべき書は存在してゐなかつた。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
小生の此問を反復するをたずして、妻は何事も包み隠すことなくくはしく話しくれ候。事実の真相を明かにする為に、其話を洩さず次に記し置き候。
こゝに於て水につ処のもの甚深甚大なり。東山氏は園内の清泉を用ゐ、豊臣氏は宇治の橋間に汲ましむ。予むしろ豊臣氏に左袒せん。小泉清しと雖、長流或は勝らんなり。
(新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
第四 冬寒支体僵瘃きょうちょくノ病 雪塊ヲ取テ患部ニ擦搽さったスレバ即チユ 又臘雪水甘クシテ大寒 天行えきヲ解シ一切ノ瘡毒そうどくヲ療ス ソノ他諸病ニ於テかならずツ所ニシテ医家欠クベカラズ
(新字新仮名) / 中谷宇吉郎(著)
その実例はこれを他に求むるをたず、あるいは論者の中にもその身を寄する地位を失わざらんがために説をひだりし、また、その地位を得たるがために主義をみぎしたることもあらん。
学問の独立 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
風雲惨澹として旌旗せいきを捲く 仇讎きゆうしゆう勦滅そうめつするは此時に在り 質を二君にゆだと恥づる所 身を故主こしゆうに殉ずるあに悲しむをたん 生前の功は未だ麟閣りんかくのぼらず 死後の名は先づ豹皮ひようひ
八犬伝談余 (新字新仮名) / 内田魯庵(著)
その目のさまは言ふことをたず、その口の形さへ、能く人を殺さんとす。
そしてそんな遊びの多いことはげんたない。
復讐 (新字旧仮名) / アンリ・ド・レニエ(著)
己が幾人かの中の一人に過ぎないということは、殆ど問うことをたない。己の方で遠慮をしていれば、向うからは一枚の葉書もよこさない。
青年 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
いずれも人心慰安、思慮清浄を求むるに不言不筆の感化力にたざるべからざるを知悉すればなり。
神社合祀に関する意見 (新字新仮名) / 南方熊楠(著)
すなわち我輩わがはい所望しょもうなれども、今そのしからずしてあたかも国家の功臣をもっ傲然ごうぜんみずからるがごとき、必ずしも窮屈きゅうくつなる三河武士みかわぶしの筆法を以て弾劾だんがいするをたず、世界立国りっこく常情じょうじょううったえてはずるなきを得ず。
瘠我慢の説:02 瘠我慢の説 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
然るに蘭軒の催促するをたず、茶山は丁度此頃手紙を書いた。即ち八月十三日の書で、前に引いた所のものが是である。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
華厳経けごんぎょう』に一切宝中如意宝珠最も勝るとあり。『円覚鈔』にいう、〈如意と謂うは意中つところ、財宝衣服飲食種々の物、この珠ことごとく能く出生し、人をして皆如意を得せしむ〉。
寛政三年生で當時三十八歳の戲作者げさくしや焉馬が、壽阿彌のためには自分の贔屓ひいきにしてる末輩であつたことは論をたない。
寿阿弥の手紙 (旧字旧仮名) / 森鴎外(著)
まさに一の客舎を作り、在家出家の人を意に任せて宿止せしめ、中において択び取らんと。すなわち便ただちにこれを作り、道路に宣令して、宿るをつ。時に阿那律、暮にかの村に至り、宿所を借問す。
彼の此に優ることは論をたぬが、事は地積に関し費用に関するから、已むを得ずして後法に従ふこともある筈である。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
彦三郎は四世彦三郎であることは論をたない。寛政十二年に生れて、明治六年に七十四歳で歿した人だから、此手紙の書かれた時二十九歳になつてゐた。
寿阿弥の手紙 (旧字旧仮名) / 森鴎外(著)
半井なからい本の『医心方』を校刻するに当って、仁和寺本を写した躋寿館の旧蔵本が参考せられたことは、問うことをたぬであろう。然るに別に一の善本があった。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
只僕にお玉の情人になる要約の備わっていぬことは論をたぬから、読者は無用の臆測をせぬがい。
(新字新仮名) / 森鴎外(著)
さてその抽斎が生れて来た境界きょうがいはどうであるか。允成のにわおしえが信頼するに足るものであったことは、言をたぬであろう。オロスコピイは人の生れた時の星象せいしょうを観測する。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
この頃五百は専六が就学じゅがく問題のためにおもいを労した。専六の性質は成善とは違う。成善は書を読むに人の催促をたない。そしてその読む所の書は自ら択ぶに任せることが出来る。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
そんなのを個人主義だとすれば、個人主義の悪いのは論をたない。利他的個人主義はそうではない。我という城廓を堅く守って、一歩も仮借しないでいて、人生のあらゆる事物を領略する。
青年 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
かの逍遙子が隨信行をたずして隨法行を作し得べき人なることは既に我責を輕うするに足るものなれど、われは姑くこれを度外に措き、進みて今の世の學者の間にて、言論の爭をなさむとするとき
柵草紙の山房論文 (旧字旧仮名) / 森鴎外(著)