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待
>
ま
ふりがな文庫
“
待
(
ま
)” の例文
二日
(
ふつか
)
の
眞夜中
(
まよなか
)
——せめて、たゞ
夜
(
よ
)
の
明
(
あ
)
くるばかりをと、
一時
(
ひととき
)
千秋
(
せんしう
)
の
思
(
おもひ
)
で
待
(
ま
)
つ——
三日
(
みつか
)
の
午前三時
(
ごぜんさんじ
)
、
半
(
なか
)
ばならんとする
時
(
とき
)
であつた。……
露宿
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
おじいさんは、
来年
(
らいねん
)
の
春
(
はる
)
になるのを
待
(
ま
)
ったのです。ついに、その
春
(
はる
)
がきました。すると、
常夏
(
とこなつ
)
の
芽
(
め
)
は、ぐんぐんと
大
(
おお
)
きくなりました。
花と人間の話
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
「
申
(
もう
)
し上げます。町はもうすっかり
掃除
(
そうじ
)
ができてございます。
人民
(
じんみん
)
どもはもう
大悦
(
おおよろこ
)
びでお
布令
(
ふれ
)
を
待
(
ま
)
たずきれいに
掃除
(
そうじ
)
をいたしました」
四又の百合
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
こうなると、もうなんでも
強
(
つよ
)
い人に
加勢
(
かせい
)
を
頼
(
たの
)
むよりしかたがないと
思
(
おも
)
いまして、この
間
(
あいだ
)
から
橋
(
はし
)
の上に
寝
(
ね
)
て
待
(
ま
)
っていたのでございます。
田原藤太
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
内
(
うち
)
より
明
(
あ
)
けて
面
(
おもて
)
を
出
(
いだ
)
すは
見違
(
みちが
)
へねども
昔
(
むかし
)
は
殘
(
のこ
)
らぬ
芳之助
(
よしのすけ
)
の
母
(
はゝ
)
が
姿
(
すがた
)
なり
待
(
ま
)
つ
人
(
ひと
)
ならで
待
(
ま
)
たぬ
人
(
ひと
)
の
思
(
おも
)
ひも
寄
(
よ
)
らず
佇
(
たゝず
)
むかげに
驚
(
おどろ
)
かされて
物
(
もの
)
を
別れ霜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
▼ もっと見る
二人
(
ふたり
)
は
呉服屋
(
ごふくや
)
の
反物
(
たんもの
)
を
買
(
か
)
つて
着
(
き
)
た。
米屋
(
こめや
)
から
米
(
こめ
)
を
取
(
と
)
つて
食
(
く
)
つた。けれども
其他
(
そのた
)
には
一般
(
いつぱん
)
の
社會
(
しやくわい
)
に
待
(
ま
)
つ
所
(
ところ
)
の
極
(
きは
)
めて
少
(
すく
)
ない
人間
(
にんげん
)
であつた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
恐
(
おそ
)
る
可
(
べ
)
き
哉
(
かな
)
、
己
(
おのれ
)
より
三歳
(
みつ
)
弱
(
わか
)
い
山田
(
やまだ
)
が
既
(
すで
)
に
竪琴草子
(
たてごとざうし
)
なる
一篇
(
いつぺん
)
を
綴
(
つゞ
)
つて、
疾
(
とう
)
から
価
(
あたへ
)
を
待
(
ま
)
つ者であつたのは
奈何
(
どう
)
です、
然
(
さう
)
云
(
い
)
ふ物を書いたから
硯友社の沿革
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
いろんな事を
云
(
い
)
つてやアがる、
待
(
ま
)
て/\、ウームアヽ痛いウム、オイお
熊
(
くま
)
躯中
(
からだぢゆう
)
しびれて……こつちへ
入
(
はい
)
つて
背中
(
せなか
)
を二ツ三ツ
叩
(
たゝ
)
いてくれ。
鰍沢雪の夜噺(小室山の御封、玉子酒、熊の膏薬)
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
丸
(
まる
)
二
年間
(
ねんかん
)
、
小言
(
こごと
)
も
云
(
い
)
はず、
怨
(
うら
)
みも
云
(
い
)
はず、
只
(
たゞ
)
『
御返事
(
ごへんじ
)
を
待
(
ま
)
つて
居
(
を
)
ります』で
責
(
せ
)
められたのだから
堪
(
たま
)
らない。
男
(
をとこ
)
はとう/\
落城
(
らくじやう
)
した。
ハガキ運動
(旧字旧仮名)
/
堺利彦
(著)
あなたが
竜宮
(
りゅうぐう
)
へお
出
(
い
)
でなさることは、かねてからお
通信
(
たより
)
がありましたので、こちらでもそれを
楽
(
たの
)
しみに
大
(
たい
)
へんお
待
(
ま
)
ちしていました。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
船頭
(
せんどう
)
は
闇
(
くら
)
い
小屋
(
こや
)
の
戸
(
と
)
をがらつと
開
(
あ
)
けて
又
(
また
)
がらつと
閉
(
と
)
ぢた。おつぎは
暫
(
しばら
)
く
待
(
ま
)
つて
居
(
ゐ
)
てそれからそく/\と
船
(
ふね
)
を
繋
(
つな
)
いだあたりへ
下
(
お
)
りた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
此日雲飛は
待
(
ま
)
ちに
待
(
ま
)
つた日が
來
(
き
)
たので
夜
(
よ
)
の
明方
(
あけがた
)
に
海岱門
(
かいたいもん
)
に
詣
(
まう
)
で見ると、
果
(
はた
)
して一人の
怪
(
あや
)
しげな男が
名石
(
めいせき
)
を
擔
(
かつ
)
いで
路傍
(
みちばた
)
に立て居るのを見た。
石清虚
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
するとある
時
(
とき
)
、ライオンが
猟人
(
かりうど
)
に
捕
(
つかま
)
つて
縛
(
しば
)
られたとこへ
例
(
れい
)
の
鼠
(
ねづみ
)
が
来
(
き
)
て「おぢさん、
待
(
ま
)
つといで」と
言
(
い
)
つて
縛
(
しば
)
つた
縄
(
なわ
)
を
噛切
(
かみき
)
つてやりました。
コドモノスケッチ帖:動物園にて
(新字旧仮名)
/
竹久夢二
(著)
奈美子
(
なみこ
)
は
白
(
しろ
)
い
布
(
きれ
)
で
頭
(
あたま
)
をくる/\
捲
(
ま
)
いて、
寂
(
さび
)
しい
彼
(
かれ
)
の
送別
(
そうべつ
)
の
席
(
せき
)
につれ
出
(
だ
)
されて、
別室
(
べつしつ
)
に
待
(
ま
)
たされてゐたことなぞも、
仲間
(
なかま
)
の
話柄
(
わへい
)
に
残
(
のこ
)
された。
彼女の周囲
(新字旧仮名)
/
徳田秋声
(著)
「お
前
(
まえ
)
は、じぶんの
仕事
(
しごと
)
のことばかり
考
(
かんが
)
えていて、
悪
(
わる
)
い
心
(
こころ
)
になっただな。
人
(
ひと
)
の
死
(
し
)
ぬのを
待
(
ま
)
ちのぞんでいるのは
悪
(
わる
)
いことだぞや。」
牛をつないだ椿の木
(新字新仮名)
/
新美南吉
(著)
中
(
なか
)
にも
年少
(
ねんせう
)
士官等
(
しくわんら
)
は
早
(
は
)
や
軍刀
(
ぐんたう
)
の
※
(
つか
)
を
握
(
にぎ
)
り
詰
(
つ
)
めて、
艦長
(
かんちやう
)
の
號令
(
がうれい
)
を
待
(
ま
)
つ、
舷門
(
げんもん
)
の
邊
(
ほとり
)
、
砲門
(
ほうもん
)
の
邊
(
ほとり
)
、
慓悍
(
へうかん
)
無双
(
ぶさう
)
の
水兵等
(
すいへいら
)
は
腕
(
うで
)
を
摩
(
さす
)
つて
居
(
を
)
る。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
木小屋
(
きごや
)
の
前
(
まへ
)
には
池
(
いけ
)
があつて
石垣
(
いしがき
)
の
横
(
よこ
)
に
咲
(
さ
)
いて
居
(
ゐ
)
る
雪
(
ゆき
)
の
下
(
した
)
や、そこいらに
遊
(
あそ
)
んで
居
(
ゐ
)
る
蜂
(
はち
)
や
蛙
(
かへる
)
なぞが、
父
(
とう
)
さんの
遊
(
あそ
)
びに
行
(
ゆ
)
くのを
待
(
ま
)
つて
居
(
ゐ
)
ました。
ふるさと
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
上ではみんなが下男を
待
(
ま
)
っていましたが、いつまでたっても下男はもどってきません。そこで、
主人
(
しゅじん
)
がおくさんにむかって
りこうもののエルゼ
(新字新仮名)
/
ヤーコプ・ルートヴィッヒ・カール・グリム
、
ヴィルヘルム・カール・グリム
(著)
「
太夫
(
たゆう
)
、お
待遠
(
まちどお
)
さまでござんしょうが、どうかこちらへおいでなすって、お
茶
(
ちゃ
)
でも
召上
(
めしあが
)
って、お
待
(
ま
)
ちなすっておくんなまし」
おせん
(新字新仮名)
/
邦枝完二
(著)
「
食
(
た
)
べ
物
(
もの
)
に
着物
(
きもの
)
だって……すこし
待
(
ま
)
ちたまえ、なにかあるだろう。が、家のものをさわがしたくないから、まにあわせだよ」
透明人間
(新字新仮名)
/
ハーバート・ジョージ・ウェルズ
(著)
愛
(
あい
)
ちやんは
自
(
みづか
)
ら
思
(
おも
)
ふやう、『
何時
(
いつ
)
話
(
はな
)
し
終
(
を
)
へるんだか
私
(
わたし
)
には
解
(
わか
)
らないわ、
話
(
はな
)
し
初
(
はじ
)
めもしないで
居
(
ゐ
)
てさ』
併
(
しか
)
し
愛
(
あい
)
ちやんは
我慢
(
がまん
)
して
待
(
ま
)
つてゐました。
愛ちやんの夢物語
(旧字旧仮名)
/
ルイス・キャロル
(著)
真理
(
しんり
)
は我と我の
家族
(
かぞく
)
より大なり、
此
(
この
)
決心
(
けつしん
)
を
実行
(
じつこう
)
あらん
乎
(
か
)
、
教会
(
けうくわい
)
は
直
(
たゞち
)
に
復興
(
ふくこう
)
し
始
(
はじ
)
むべし、
是
(
こ
)
れなからん乎、復興は
世
(
よ
)
の
終
(
おはり
)
まで
待
(
ま
)
つも
来
(
きた
)
らざるべし。
問答二三
(新字旧仮名)
/
内村鑑三
(著)
道子
(
みちこ
)
はバスの
通
(
とほ
)
るのを
見
(
み
)
て、その
停留場
(
ていりうぢやう
)
まで
歩
(
ある
)
き、
待
(
ま
)
つてゐる
人
(
ひと
)
に
道
(
みち
)
をきいて、こんどは
国府台
(
こふのだい
)
から
京成電車
(
けいせいでんしや
)
で
上野
(
うへの
)
へ
廻
(
まは
)
つてアパートに
帰
(
かへ
)
つた。
吾妻橋
(新字旧仮名)
/
永井荷風
、
永井壮吉
(著)
それからまた、いつも
待
(
ま
)
ちがいのあるいいもの、
菓子
(
かし
)
とか
絵
(
え
)
とか
珍
(
めず
)
らしい玩具などを持って
来
(
き
)
てくれるから、
好
(
す
)
きだった。
ジャン・クリストフ
(新字新仮名)
/
ロマン・ロラン
(著)
病院をでてもいく家はない。
待
(
ま
)
ってる人もない。安藤が自分の家へつれて帰ったものの、
慰藉
(
いしゃ
)
のあたえようもない。花前はときどき
相手
(
あいて
)
かまわず
箸
(新字新仮名)
/
伊藤左千夫
(著)
「
菊村宮内
(
きくむらくない
)
どのへ、ちょっとお
暇
(
いとま
)
をつげてまいるから、おまえも、そのあいだに
支度
(
したく
)
をして、ここに
待
(
ま
)
っているんだぞ」
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
あの
男
(
をとこ
)
を
殺
(
ころ
)
したのはわたしです。しかし
女
(
をんな
)
は
殺
(
ころ
)
しはしません。では
何處
(
どこ
)
へ
行
(
い
)
つたのか? それはわたしにもわからないのです。まあ、お
待
(
ま
)
ちなさい。
藪の中
(旧字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
……(下人に)やい、
汝
(
そち
)
はヹローナ
中
(
ぢゅう
)
を
駈𢌞
(
かけまは
)
って(書附を渡し)
爰
(
こゝ
)
に
名前
(
なまへ
)
の
書
(
か
)
いてある
人達
(
ひとたち
)
を
見附
(
みつ
)
けて、
今宵
(
こよひ
)
我
(
わが
)
邸
(
やしき
)
で
懇
(
ねんごろ
)
に
御入來
(
ごじゅらい
)
をお
待
(
ま
)
ち
申
(
まう
)
すと
言
(
い
)
へ。
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
「おや!
一番
(
いちばん
)
大
(
おお
)
きいのがまだ
割
(
わ
)
れないでるよ。まあ
一体
(
いったい
)
いつまで
待
(
ま
)
たせるんだろうねえ、
飽
(
あ
)
き
飽
(
あ
)
きしちまった。」
醜い家鴨の子
(新字新仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
さびしい
修道者
(
しゆどうしや
)
の
仲間
(
なかま
)
の
尠
(
すくな
)
い
山家
(
やまが
)
の
暮
(
くら
)
しのうちにも、
何
(
なに
)
か
待
(
ま
)
ち
設
(
まう
)
ける
心
(
こゝろ
)
があつて、たのしみになつてゐるものです。
歌の話
(旧字旧仮名)
/
折口信夫
(著)
一
言
(
ごん
)
も
言
(
い
)
はずに
彼
(
かれ
)
はニキタの
示
(
しめ
)
した
寐臺
(
ねだい
)
に
移
(
うつ
)
り、ニキタが
立
(
た
)
つて
待
(
ま
)
つてゐるので、
直
(
す
)
ぐに
着
(
き
)
てゐた
服
(
ふく
)
をすツぽりと
脱
(
ぬ
)
ぎ
棄
(
す
)
て、
病院服
(
びやうゐんふく
)
に
着換
(
きか
)
へて
了
(
しま
)
つた。
六号室
(旧字旧仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
たゞ
常緑樹
(
じようりよくじゆ
)
のすぎやひのきの
木
(
き
)
だけが
黒
(
くろ
)
ずんだ
葉
(
は
)
をつけたまゝ
暖
(
あたゝ
)
かい
春
(
はる
)
の
日
(
ひ
)
が
再
(
ふたゝ
)
び
廻
(
まは
)
つてくるのを
待
(
ま
)
つてゐます。
森林と樹木と動物
(旧字旧仮名)
/
本多静六
(著)
岡町
(
をかまち
)
で
中食
(
ちうじき
)
をして、
三國
(
みくに
)
から
十三
(
じふそ
)
の
渡
(
わた
)
しに
差
(
さ
)
しかゝつた
時
(
とき
)
は、もう
七
(
なゝ
)
つ
頃
(
ごろ
)
であつた。
渡船
(
とせん
)
が
込
(
こ
)
み
合
(
あ
)
つてゐるので、
玄竹
(
げんちく
)
は
路
(
みち
)
の
片脇
(
かたわき
)
へ
寄
(
よ
)
つて、
待
(
ま
)
つてゐた。
死刑
(旧字旧仮名)
/
上司小剣
(著)
君
(
きみ
)
の
立派
(
りつぱ
)
な
書物
(
しよもつ
)
が
出來上
(
できあが
)
る。
君
(
きみ
)
はこの
本
(
ほん
)
の
出
(
で
)
るのを
樂
(
たの
)
しみにしてゐたといふではないか。
君
(
きみ
)
はなぜ、せめては、この
本
(
ほん
)
の
出
(
で
)
るまで
待
(
ま
)
つてはゐなかつたのだ。
「三つの宝」序に代へて
(旧字旧仮名)
/
佐藤春夫
(著)
と一足違いの爺さんは
唯
(
たった
)
一つ残っていた椅子を占領していた。刻限を見計らって出て来たのに踏切の辰さんが
祟
(
たた
)
ったのである。よくよく
待
(
ま
)
たされる運命だ。
親鳥子鳥
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
そして、
一
(
ひと
)
かど、
考
(
かんが
)
へ
込
(
こ
)
んで、
眞面目
(
まじめ
)
な
顏
(
かほ
)
をして、
一寸
(
ちよつと
)
、
待
(
ま
)
つて
頂戴
(
ちやうだい
)
、
待
(
ま
)
つて
頂戴
(
ちやうだい
)
つたら、と
喧嘩
(
けんくわ
)
してゐる。
長谷川時雨が卅歳若かつたら
(旧字旧仮名)
/
直木三十五
(著)
休日毎
(
きうじつごと
)
に
誘
(
さそ
)
ひに
來
(
く
)
る
幻花子
(
げんくわし
)
を
待
(
ま
)
つて
居
(
ゐ
)
られず。
今日
(
けふ
)
は
望生
(
ぼうせい
)
、
翌日
(
あす
)
は
活子
(
くわつし
)
、
或
(
あるひ
)
は三
人
(
にん
)
揃
(
そろ
)
つて
行
(
ゆ
)
く
間
(
うち
)
に、
土偶
(
どぐう
)
の
足
(
あし
)
も
出
(
で
)
る。
小土器
(
せうどき
)
も
出
(
で
)
る。
大分
(
だいぶ
)
景氣
(
けいき
)
が
附
(
つ
)
いて
來
(
き
)
た。
探検実記 地中の秘密:02 権現台の懐古
(旧字旧仮名)
/
江見水蔭
(著)
余
(
よ
)
は
不知庵
(
フチアン
)
がこの
書
(
しよ
)
を
我
(
わが
)
文界
(
ぶんかい
)
に
紹介
(
せうかい
)
したる
勇氣
(
ゆうき
)
をこよなく
喜
(
よろこ
)
ぶものなり。
第
(
だい
)
二
卷
(
かん
)
の
速
(
すみやか
)
に
出
(
い
)
でんことを
待
(
ま
)
つ。
罪と罰(内田不知庵訳)
(旧字旧仮名)
/
北村透谷
(著)
同業
(
どうぎょう
)
のところへ
行
(
い
)
つて、そこから
持
(
も
)
つていかなくちやならねえから、二
日
(
か
)
ばかり
待
(
ま
)
つてくれといつたんですが、どうでも、いそいでもつてこいつていうんです。
金魚は死んでいた
(新字新仮名)
/
大下宇陀児
(著)
即
(
すなは
)
ち一日の
後
(
おくれ
)
となるゆへ、四年目には一日
増
(
ま
)
して
其間
(
そのあひだ
)
に
地球
(
ちきう
)
を
走
(
はし
)
らしめ、
丁度
(
ちやうど
)
本
(
もと
)
の
處
(
ところ
)
に
行付
(
ゆきつく
)
を
待
(
ま
)
つなり。
改暦弁
(旧字旧仮名)
/
福沢諭吉
(著)
幾回
(
いくくわい
)
ものカンフル
注射
(
ちうしや
)
が
施
(
ほどこ
)
されて、
皆
(
みな
)
は
彼女
(
かのぢよ
)
の
身内
(
みうち
)
の
者
(
もの
)
が、
一人
(
ひとり
)
でも
來
(
き
)
てくれる
事
(
こと
)
を
待
(
ま
)
ち
望
(
のぞ
)
んでゐたが、
電報
(
でんぱう
)
を
打
(
う
)
つたにも
拘
(
かゝは
)
らず、
誰一人
(
たれひとり
)
、たうとう
來
(
こ
)
なかつた。
彼女こゝに眠る
(旧字旧仮名)
/
若杉鳥子
(著)
穰苴
(
じやうしよ
)
既
(
すで
)
に((君ヲ))
辭
(
じ
)
し、
莊賈
(
さうか
)
と
約
(
やく
)
して
曰
(
いは
)
く、『
(六)
旦日
(
たんじつ
)
(七)
日中
(
につちう
)
軍門
(
ぐんもん
)
に
會
(
くわい
)
せよ』と。
穰苴
(
じやうしよ
)
先
(
ま
)
づ
馳
(
は
)
せて
軍
(
ぐん
)
に
至
(
いた
)
り、
(八)
表
(
へう
)
を
立
(
た
)
て
(九)
漏
(
ろう
)
を
下
(
くだ
)
して
賈
(
か
)
を
待
(
ま
)
つ。
国訳史記列伝:04 司馬穰苴列伝第四
(旧字旧仮名)
/
司馬遷
(著)
思いかけず期に
遅
(
おく
)
るることなどあらんも計られずと、
危
(
あや
)
ぶみおもいて、須坂に在りて
待
(
ま
)
たんといわれし丸山氏のもとへ人をやりて謝し、
急
(
いそ
)
ぎて豊野の方へいでたちぬ。
みちの記
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
道のべのいつしば
原
(
はら
)
のいつもいつも人の許さむことをし
待
(
ま
)
たむ 〔巻十一・二七七〇〕 作者不詳
万葉秀歌
(新字新仮名)
/
斎藤茂吉
(著)
彼女
(
かのぢよ
)
は
樂
(
たのし
)
んで
後
(
あと
)
に
殘
(
のこ
)
つた。さうして
新生涯
(
しんしやうがい
)
を
夢
(
ゆめ
)
みながら
彼
(
かれ
)
からのたよりを
待
(
ま
)
ち
暮
(
くら
)
した。一
日
(
にち
)
、一
日
(
にち
)
と
經
(
た
)
つて
行
(
ゆ
)
く。けれどもその
後
(
のち
)
彼
(
かれ
)
からは
何
(
なん
)
の
端書
(
はがき
)
一
本
(
ぽん
)
の
音信
(
おとづれ
)
もなかつた。
悔
(旧字旧仮名)
/
水野仙子
(著)
けれども
南瓜
(
かぼちや
)
はくやしくつて、くやしくつて、たまらず、その
晩
(
ばん
)
、みんなの
寢靜
(
ねじづ
)
まるのを
待
(
ま
)
つて、
地
(
ぢ
)
べたに
頬
(
ほつぺた
)
をすりつけて、
造物
(
つくり
)
主
(
ぬし
)
の
神樣
(
かみさま
)
をうらんで
男泣
(
をとこな
)
きに
泣
(
な
)
きました。
ちるちる・みちる
(旧字旧仮名)
/
山村暮鳥
(著)
「いや、おまえは
病人
(
びょうにん
)
だからむりをしないでおくれ。わしがひとりでさがす。きっとさがしだしておまえのところへつれてくるから、気をもまないで
待
(
ま
)
っていておくれ。」
あたまでっかち
(新字新仮名)
/
下村千秋
(著)
間
(
ま
)
もなく行衞知れずなりて、
其部屋
(
そのへや
)
の壁には
日頃
(
ひごろ
)
手慣
(
てな
)
れし古桐の琴、
主
(
ぬし
)
待
(
ま
)
ちげに見ゆるのみ。
滝口入道
(旧字旧仮名)
/
高山樗牛
(著)
彼
(
かれ
)
は
猿
(
さる
)
に
案内
(
あんない
)
さして、
大蛇
(
おろち
)
のでてきそうなところへ行き、そこに女の人形を立たせました。そして
猿
(
さる
)
と二人で、
大蛇
(
おろち
)
に見つからないような
蔭
(
かげ
)
に
隠
(
かく
)
れて、じっと
待
(
ま
)
っていました。
人形使い
(新字新仮名)
/
豊島与志雄
(著)
唯
(
ただ
)
冒進
(
ぼうしん
)
の一事あるのみと、
独
(
ひと
)
り身を
挺
(
ぬき
)
んで水流を
溯
(
さかのぼ
)
り衆を
棄
(
す
)
てて又顧みず、余等
次
(
つゐ
)
で是に
従
(
したが
)
ふ、人夫等之を見て皆曰く、
豈
(
あに
)
坐視
(
ざし
)
して以て
徒
(
いたづ
)
らに吉田署長以下の
死
(
し
)
を
待
(
ま
)
たんやと
利根水源探検紀行
(新字旧仮名)
/
渡辺千吉郎
(著)
待
常用漢字
小3
部首:⼻
9画
“待”を含む語句
待遇
招待
待合
款待
欵待
相待
接待
待遠
歓待
期待
請待
待兼
辻待
心待
待合室
客待
管待
御待
庚申待
款待振
...