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屈
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ま
ふりがな文庫
“
屈
(
ま
)” の例文
大きい方の男は背を
屈
(
ま
)
げて、別に目立つふるまいもしていなかったが、ヴァランタンには、その男が六
呎
(
フィート
)
はたっぷりあることがわかった。
青玉の十字架
(新字新仮名)
/
ギルバート・キース・チェスタートン
(著)
下
(
さ
)
げての
詫
(
わび
)
ごと
何
(
なん
)
としてするべきならずよしや
膝
(
ひざ
)
を
屈
(
ま
)
げればとて
我親
(
わがおや
)
決
(
けつ
)
して
肯
(
きゝい
)
れはなすまじく
乞食
(
こつじき
)
非人
(
ひにん
)
と
落魄
(
おちぶ
)
るとも
新田如
(
につたごと
)
きに
此口
(
このくち
)
腐
(
くさ
)
れても
助
(
たす
)
けを
別れ霜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
軍手を穿めた手にステッキ位の黒い棒をシッカリと構えているが、腰を
屈
(
ま
)
げているので背丈の高さはわからない。
オンチ
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
彼女は火の上に身體を
屈
(
ま
)
げて、
焚火
(
たきび
)
の光で祈祷書のやうな小型の黒い表紙の本に讀み入つてゐるらしかつた。
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
その栗原山へ膝を
屈
(
ま
)
げ礼を低うして、何度となく登った頃のあの熱意と
謙虚
(
けんきょ
)
と希望の高さとを胸にあらたにするとき、秀吉はわれながら青年の血の純情さを尊くおもった。
新書太閤記:10 第十分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
▼ もっと見る
親達の命令には少しぐらい無理なことがあっても自分の意を
屈
(
ま
)
げても従うと言う風であった。
二面の箏
(新字新仮名)
/
鈴木鼓村
(著)
晩年はそれでも、
稀
(
まれ
)
に指揮することがあったが、他人の作曲を指揮するときなどは、身体を不自然にねじ
屈
(
ま
)
げて、どこか痛いところでもあるような表情をしたということである。
楽聖物語
(新字新仮名)
/
野村胡堂
、
野村あらえびす
(著)
それやよって、二人の間がいつも気が合わんので年中喧嘩ばかりしているけど、何でも自分の心を
屈
(
ま
)
げて親のいうことに従うておらんならんいうて、姉さん今えろう泣いてはりました。
霜凍る宵
(新字新仮名)
/
近松秋江
(著)
力なげ首
悄然
(
しおしお
)
と
己
(
おの
)
れが
膝
(
ひざ
)
に
気勢
(
いきおい
)
のなきたそうなる眼を
注
(
そそ
)
ぎ居るに引き替え、源太郎は
小狗
(
こいぬ
)
を
瞰下
(
みおろ
)
す
猛鷲
(
あらわし
)
の風に臨んで千尺の
巌
(
いわお
)
の上に立つ風情、腹に
十分
(
じゅうぶ
)
の強みを抱きて、背をも
屈
(
ま
)
げねば肩をも
歪
(
ゆが
)
めず
五重塔
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
太郎が前に
蜷
(
とぐら
)
屈
(
ま
)
くこと十三
巻
(
まき
)
鬼桃太郎
(新字新仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
無茶先生は豚吉の
身体
(
からだ
)
をたたき直しますと、そのまんま火の中へ入れて、今度はヒョロ子を引きずり出して、鉄敷の上に乗せて、二つにタタき
屈
(
ま
)
げましたので
豚吉とヒョロ子
(新字新仮名)
/
夢野久作
、
三鳥山人
(著)
ガラッ八は眼の前へ持って行った
食指
(
ひとさしゆび
)
を
屈
(
ま
)
げてみせました。
銭形平次捕物控:068 辻斬綺談
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
下
(
さが
)
りて
太郎
(
たらう
)
が
前
(
まへ
)
に
蜷
(
とぐら
)
屈
(
ま
)
く
鬼桃太郎
(旧字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
●探偵の手…………皮肉に
屈
(
ま
)
げたり伸ばしたりして悪人を指し、嘲弄しつつ立ち上る。
涙のアリバイ:――手先表情映画――
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
と怒髪天を衝いた巨漢が、私の耳の上に一撃加えようとするのを、私はヘッドスリップ式に首を
屈
(
ま
)
げたが、その
隙
(
すき
)
に両腕を強く振ると、左右の二人が肩の関節を外して悲鳴を上げた。
冥土行進曲
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
屈
常用漢字
中学
部首:⼫
8画
“屈”を含む語句
前屈
屈曲
折屈
退屈
屈辱
窮屈
屈竟
理屈
鬱屈
背屈
屈指
屈託
屈托
屈強
佶屈
怠屈
佶屈聱牙
欝屈
屈伏
不屈
...