トップ
>
任
>
ま
ふりがな文庫
“
任
(
ま
)” の例文
「ハハ。恐れ入りまするが手前も昔取った
杵柄
(
きねづか
)
……思い寄りも御座いまするでこの場はお
任
(
ま
)
かせ下されませい。これから直ぐに……」
斬られたさに
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
『ボズさん!』と
僕
(
ぼく
)
は
思
(
おも
)
はず
涙聲
(
なみだごゑ
)
で
呼
(
よ
)
んだ。
君
(
きみ
)
、
狂氣
(
きちがひ
)
の
眞似
(
まね
)
をすると
言
(
い
)
ひ
玉
(
たま
)
ふか。
僕
(
ぼく
)
は
實
(
じつ
)
に
滿眼
(
まんがん
)
の
涙
(
なんだ
)
を
落
(
お
)
つるに
任
(
ま
)
かした。(畧)
都の友へ、B生より
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
決して殺す気はないが、
是
(
こ
)
れは大参事に
任
(
ま
)
かしてあるから、大参事さえ助けると云う気になれば、私には
勿論
(
もちろん
)
異論はないと云う。
福翁自伝:02 福翁自伝
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
ここにその足名椎の神を
喚
(
め
)
して
告
(
の
)
りたまはく、「
汝
(
いまし
)
をば我が宮の
首
(
おびと
)
に
任
(
ま
)
けむ」と告りたまひ、また名を
稻田
(
いなだ
)
の
宮主
(
みやぬし
)
須賀
(
すが
)
の
八耳
(
やつみみ
)
の神と負せたまひき。
古事記:02 校註 古事記
(その他)
/
太安万侶
、
稗田阿礼
(著)
「だが君の厄介になるのは気の毒だな。僕は実は宿のこともBさんに
任
(
ま
)
かせっきりになっているんだが、………」
湖南の扇
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
▼ もっと見る
それから眼を
瞑
(
つむ
)
って、草の軟かな香りを嗅ぎながら何か心を整えて呉れる考えに自分を
任
(
ま
)
かせたかった。
決闘場
(新字新仮名)
/
岡本かの子
(著)
それも東京にでも居ることならば氣やすさに
任
(
ま
)
かせて、もとより奉公などゝいふでは無く奧樣に細工ものでも習ふ了簡にて行くも宜けれど、今が今田舍へこもりて
花ごもり
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
り候実はただ今
直
(
すぐ
)
にても御面会致し親しく懇願
致度
(
いたしたき
)
事件
出来
(
しゅったい
)
候が何分意に
任
(
ま
)
かさず候故手紙にて申上候
書かでもの記
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
ただただ天命に
任
(
ま
)
かし、自分は自分の義を守り、生涯を潔く送るまでの事と覚悟致しておりました。
こわれ指環
(新字旧仮名)
/
清水紫琴
(著)
それをわたしは眺めやりましたが(あれに
任
(
ま
)
かせて置けば大丈夫さ)と、こう心中で思いまして、そのまま先へ進んで行きました。足場のよいところまでやって来ました。
怪しの者
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
しかし、
恁
(
か
)
う
言
(
い
)
ふのを
信
(
しん
)
じないで、
私
(
わたし
)
に
任
(
ま
)
かせることを
不安心
(
ふあんしん
)
と
思
(
おも
)
ふなら、
提灯
(
ちやうちん
)
の
上
(
うへ
)
に
松明
(
たいまつ
)
の
数
(
かず
)
を
殖
(
ふや
)
して、
鉄砲
(
てつぱう
)
持参
(
じさん
)
で、
隊
(
たい
)
を
造
(
つく
)
つて、
喇叭
(
らつぱ
)
を
吹
(
ふ
)
いてお
捜
(
さが
)
しなさい、
其
(
それ
)
は
御勝手
(
ごかつて
)
です。
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
彼はいきなり男の腰を力
任
(
ま
)
かせに突いた。男の身体はゆらゆらと
蹌踉
(
よろ
)
めいたと思ったら、そのまま欄干を越えて、どさりと一階の客席の真中に墜落してしまった。わーっ! という叫び声。
橋
(新字新仮名)
/
池谷信三郎
(著)
力の不足、自分一人ではどうしようもない力の不足——
倚
(
よ
)
りすがることのできるものに何もかも打ち
任
(
ま
)
かして
倚
(
よ
)
りすがりたい
憧
(
あこが
)
れ、——そしてどこにもそんなもののない喰い入るような物足らなさ。
星座
(新字新仮名)
/
有島武郎
(著)
何がなおもしろい職を得たいものと、まず東京じゅうを足に
任
(
ま
)
かして
遍巡
(
へめぐ
)
り歩いた。そして思いついたのは新聞売りと砂書き。
非凡なる凡人
(新字新仮名)
/
国木田独歩
(著)
學校
(
がくかう
)
かよひに
宜
(
よ
)
からぬ
友
(
とも
)
でも
出來
(
でき
)
てはならず、一
切
(
さい
)
我
(
わ
)
れに
任
(
ま
)
かせてまあ
見
(
み
)
て
居
(
い
)
てくれと
親切
(
しんせつ
)
に
仰
(
おつ
)
しやつてお
師匠
(
しヽよう
)
さまから
毎日
(
まいにち
)
のお
出稽古
(
でげいこ
)
、
月謝
(
げつしや
)
を
出
(
だ
)
して
附
(
つ
)
け
屆
(
とヾ
)
けして
御馳走
(
ごちそう
)
して
車
(
くるま
)
を
出
(
だ
)
して
経つくゑ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
何
(
なあに
)
、正体を見れば、閑古鳥にしろ、
直
(
じき
)
そこいらの樹の枝か葉隠れに、翼を
掻込
(
かいこ
)
んだのが、けろりとした目で、
閑
(
ひま
)
に
任
(
ま
)
かして、退屈まぎれに
独言
(
ひとりごと
)
を言っているのであろうけれども、心あって聞く者が
沼夫人
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
天皇、ここに阿知の直を、始めて
藏
(
くら
)
の
官
(
つかさ
)
二二
に
任
(
ま
)
けたまひ、また
粮地
(
たどころ
)
二三
を賜ひき。またこの御世に、
若櫻部
(
わかさくらべ
)
の臣等に、若櫻部といふ名を賜ひ、また
比賣陀
(
ひめだ
)
の君等に、比賣陀の君といふ
姓
(
かばね
)
を賜ひき。
古事記:02 校註 古事記
(その他)
/
太安万侶
、
稗田阿礼
(著)
けれど
爲
(
しよ
)
うことなしに
眠
(
ねむ
)
るのはあたら一
生涯
(
しやうがい
)
の一
部分
(
ぶゝん
)
をたゞで
失
(
な
)
くすやうな氣がして
頗
(
すこぶ
)
る
不愉快
(
ふゆくわい
)
に
感
(
かん
)
ずる、
處
(
ところ
)
が
今
(
いま
)
の
場合
(
ばあひ
)
、
如何
(
いかん
)
とも
爲
(
し
)
がたい、
眼
(
め
)
の
閉
(
とづ
)
るに
任
(
ま
)
かして
置
(
お
)
いた。
湯ヶ原ゆき
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
“任”の意味
《名詞》
(ニン) 課せられた仕事。果たすべき役目。
(ニン)任務にふさわしい能力を持つこと。
(まき、まけ) (古)任命すること。
(出典:Wiktionary)
“任”の解説
任(じん)は、漢姓の一つ。
(出典:Wikipedia)
任
常用漢字
小5
部首:⼈
6画
“任”を含む語句
放任
責任
主任
任務
貞任
任意
心任
任侠
出任
松任
宗任
惟任
安倍貞任
叙任
力任
一任
任地
任運
公任卿
責任者
...