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『愛の為めに』
ふりがな文庫
『
愛の為めに
(
あいのために
)
』
夫の手記 私はさっきから自動車を待つ人混みの中で、一人の婦人に眼を惹かれていた。 年の頃は私と同じ位、そう二十五六にもなるだろうか。年よりは地味造りで縺毛一筋ない、つやつやした髷に結って、薄紫の地に銀糸の縫をした半襟、葡萄の肌を思わせるよう …
著者
甲賀三郎
ジャンル
文学 > 日本文学 > 小説 物語
初出
「探偵文藝 第2巻第4号」奎運社、1926(大正15)年4月号
文字種別
新字新仮名
読書目安時間
約24分(500文字/分)
朗読目安時間
約40分(300文字/分)
作品に特徴的な語句
可惜
(
いと
)
倹約
(
つつま
)
襁褓
(
むつ
)
伏
(
ぷ
)
瞶
(
みは
)
況
(
ま
)
気質
(
きだて
)
終
(
しま
)
縺毛
(
ほつれげ
)
包
(
くる
)
費
(
つか
)
菖蒲
(
あやめ
)
継子
(
ままこ
)
迂闊
(
うかつ
)
金紗
(
きんしゃ
)
些々
(
ささ
)
窶
(
やつ
)
面窶
(
おもやつ
)
真菰
(
まこも
)
発見
(
みつ
)
理由
(
わけ
)
犇
(
ひし
)
流元
(
ながしもと
)
晏如
(
あんじょ
)
怪訝
(
けげん
)
引摺
(
ひきず
)
宥
(
なだ
)
委
(
くわ
)
囈言
(
うわごと
)
円々
(
まるまる
)
佇
(
たたず
)
伝染
(
うつ
)