“流元”の読み方と例文
読み方割合
ながしもと100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
三十間堀へ出ようとする紀の国橋の畔、なるほど、寝呆け稲荷の裏に当って、見る影もない三軒長屋、端の流元ながしもとからこわれ行燈の灯がちらちらと——。
それまでは隣家となりの内が、内職をして起きている、と一つにゃ流元ながしもとに水のない男世帯、面倒さも面倒なりで、そのままにして置きました。さあ、これが大変。
式部小路 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
流元ながしもとで働く母がてつくひ(魚の名)のあらをそばにどけたのを、黒にやるんだなと思つて居ると又考へ直したらしく、それを一緒に鍋に入れて煮てしまふのを見た事もあつた。
お末の死 (新字旧仮名) / 有島武郎(著)