“流連”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
いつづけ56.8%
ゐつゞけ16.2%
いつゞけ8.1%
ゐつづけ5.4%
いつづ5.4%
りゅうれん5.4%
なが2.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
迎えに行った男は二階へ上ると、持って行った金を捲き揚げられて、一緒に飲み潰れた。そしてまた幾日も二人で流連いつづけしていた。
足迹 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
まあそれ迄はいうても扱ひやすかつたですが、困つたのはそれからでした。いつかあの人が流連ゐつゞけをしてお拂ひが足りなくなりましてね。
俳諧師 (旧字旧仮名) / 高浜虚子(著)
と云うので、二日流連いつゞけをさせてゆっくり遊興をさせ、充分金を遣わせて御用聞と話合いの上で、ズッと出る処を大門そと
政談月の鏡 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
「京都といふ處はしみつたれな處だが、己等の樣な貧乏人が遊ぶにはいゝ處だ」などゝ言つて流連ゐつづけなどすることもある。
俳諧師 (旧字旧仮名) / 高浜虚子(著)
四日流連いつづけて石田は金を取りに帰った。そして二日戻って来なかった。ヒステリーの細君と石田。嫉妬で気が遠くなるような二日であった。石田が待合へ戻って来ると、再び情痴の末の虚脱状態。
世相 (新字新仮名) / 織田作之助(著)
しまいには、小塚っ原で流連りゅうれんするようになった。朝、くるわを出て千住の大橋のたもとから、一銭蒸気に乗って吾妻橋へ出るのが、私の慣わしであった。
みやこ鳥 (新字新仮名) / 佐藤垢石(著)
東雲しののめさんのきッさんは今日も流連ながすんだッてね」と、今一人の名山めいざんという花魁が言いかけて、顔を洗ッている自分の客の書生風の男の肩を押え、「お前さんもかえらないで、夕方までおいでなさいよ」
今戸心中 (新字新仮名) / 広津柳浪(著)