“晏如”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
あんじょ89.7%
あんじよ10.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
まるで捨身すてみのかまえとしか見えない。もし位置をえて、信玄がそれに拠るとしたら、信玄は決して晏如あんじょとしていられない気がする。
上杉謙信 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
何故なら以上論じ尽した理由によると、どうしても見ず知らずの他人の手に赤ン坊を渡して、母親が晏如あんじょとしている筈がないからである。
愛の為めに (新字新仮名) / 甲賀三郎(著)
声色せいしよく飲食いんしよくは、その美なるをこのまず、第宅ていたく器物きぶつはその奇なるを要せず、あれば則ちあるにしたがひてこれを楽しみ、無くば則ち無きにまかせて晏如あんじよたり。
梅里先生行状記 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
吟味與力ぎんみよりきで相當に敵も作つて居る笹野新三郎が、家族から繩付を出して晏如あんじよとして居られる道理はありません。