“第宅”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ていたく94.4%
やしき5.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
立派な第宅ていたくにおりたいとも言わず、結構な調度を使いたいとも言わず、うまい物を食べたがりも、面白い物を見たがりもしなかった。
安井夫人 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
禁裡の諸門をめぐる公家くげたちの、常にはひっそりしている第宅ていたくの地域ですら、忽ちさまざまな物音や人声が騒然と起った。
新書太閤記:07 第七分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
崖下がけしたにある一構えの第宅やしきは郷士の住処すみかと見え、よほど古びてはいるが、骨太く粧飾かざり少く、夕顔の干物ひもの衣物きものとした小柴垣こしばがきがその周囲まわりを取り巻いている。
武蔵野 (新字新仮名) / 山田美妙(著)