“小柴垣”の読み方と例文
読み方割合
こしばがき100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
崖下がけしたにある一構えの第宅やしきは郷士の住処すみかと見え、よほど古びてはいるが、骨太く粧飾かざり少く、夕顔の干物ひもの衣物きものとした小柴垣こしばがきがその周囲まわりを取り巻いている。
武蔵野 (新字新仮名) / 山田美妙(著)
野の宮は簡単な小柴垣こしばがきを大垣にして連ねた質素な構えである。丸木の鳥居などはさすがに神々こうごうしくて、なんとなく神の奉仕者以外の者を恥ずかしく思わせた。
源氏物語:10 榊 (新字新仮名) / 紫式部(著)
ひざの上に色ある毛糸の丸い玉! 賑かな笑声が牛込の奥の小柴垣こしばがきの中に充ちた。
蒲団 (新字新仮名) / 田山花袋(著)