晏如あんじよ)” の例文
声色せいしよく飲食いんしよくは、その美なるをこのまず、第宅ていたく器物きぶつはその奇なるを要せず、あれば則ちあるにしたがひてこれを楽しみ、無くば則ち無きにまかせて晏如あんじよたり。
梅里先生行状記 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
吟味與力ぎんみよりきで相當に敵も作つて居る笹野新三郎が、家族から繩付を出して晏如あんじよとして居られる道理はありません。
家時、凡庸ぼんようなりといへ、いかで祖廟そべう垂言すゐげんに報ふなく、生をぬすんで晏如あんじよたりえん。
私本太平記:01 あしかが帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
晏如あんじよとしてくらしをして行く方法があつたのです。