)” の例文
是に於いて、皇太子た使者を返し、其の衣を取らしめ、常のごとたまふ。時の人大にあやしみて曰く、聖の聖を知ること、其れまことなる哉。いよいよかしこまる。
大和古寺風物誌 (新字新仮名) / 亀井勝一郎(著)
夫れ大人ひじりのりを立つる、ことわり必ず時に随ふ。いやしくも民にくぼさ有らば、何ぞ聖造ひじりのわざたがはむ。まさ山林やま披払ひらきはら宮室おほみや経営をさめつくりて、つゝしみて宝位たかみくらゐに臨み、以て元元おほみたからを鎮むべし。
二千六百年史抄 (新字旧仮名) / 菊池寛(著)
よりて以て盟ひてのたまはく、若しちかひたがはば、たちまちに朕が身をうしなはむ。皇后の盟ひたまふことた天皇の如し。丙戌ひのえいぬ車駕すめらみこと宮にかへり給ふ。己丑つちのとうし、六皇子共に天皇を大殿おほとのの前に拝みたまふ。
大和古寺風物誌 (新字新仮名) / 亀井勝一郎(著)