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且那
餘りに
戀しう
懷かしき
折は
自ら
少しは
恥かしき
思ひ、
如何なる
故ともしるに
難けれど、
且那さま
在しまさぬ
時は
心細さ
堪へがたう、
兄とも
親とも
頼母しき
方に
思はれぬ。
「若い
且那、今度はまあ御苦労様でございます」
姉さま
唐茄子、
頬かふり、
吉原かふりをするも
有り、
且那さま
朝よりお
留守にて、お
指圖し
給ふ
奧さまの
風を
見れば、
小褄かた
手に
友仙の
長襦袢下に
長く、
赤き
鼻緒の
麻裏を
召て、あれよ