“大殿”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
おおとの52.6%
おほとの26.3%
おほどの10.5%
おおどの5.3%
おほいどの5.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
箪食壺漿たんしこしょうの歓びに沸きたってはおるが、かんじんな相馬の大殿おおとの将門ぎみが、なんと、ややもすれば、お淋しそうな、お顔つきではあるまいか。
平の将門 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「やすみしし吾大王おほきみ、高耀ひか皇子みこきいます大殿おほとのの上に、ひさかたの天伝あまづたひ来る、雪じもの往きかよひつつ、いや常世とこよまで」
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
大殿おほどのごもる野づらに
泣菫詩抄 (旧字旧仮名) / 薄田泣菫(著)
木のまをもるかなたの灯は、上皇をめぐる公卿、僧正、女房たちの歌合わせのつどいでもあろうか。離宮の大殿おおどのに、管絃かんげんの音もなく、墨のような夜を、ただ雨が白い。
大殿おほいどのの奧深くにばかりゐる、あの源氏といふ貴人あてびとは、どんなにか、つくろはぬたみの聲に心をひかれたことだらう。
夏の夜 (旧字旧仮名) / 長谷川時雨(著)