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負
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ま
ふりがな文庫
“
負
(
ま
)” の例文
もうまったくの
子供
(
こども
)
ではなく、いくらかもののわかるとし
子
(
こ
)
は、この
際
(
さい
)
いかに
負
(
ま
)
けぬ
気
(
き
)
であっても、それはむだなことと
思
(
おも
)
いました。
青い草
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
そんな
素直
(
すなお
)
な
考
(
かんが
)
えも
心
(
こころ
)
のどこかに
囁
(
ささや
)
かないでもなかったのですが、
次
(
つ
)
ぎの
瞬間
(
しゅんかん
)
には
例
(
れい
)
の
負
(
ま
)
けぎらいが
私
(
わたくし
)
の
全身
(
ぜんしん
)
を
包
(
つつ
)
んで
了
(
しま
)
うのでした。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
海岸
(
かいがん
)
で、
鳶
(
とび
)
と
喧嘩
(
けんくわ
)
をして
負
(
ま
)
けたくやしさ、くやしまぎれに
物
(
もの
)
をもゆはず、
飛
(
と
)
びをりてきて、いきなり
強
(
つよ
)
くこつんと一つ
突衝
(
つゝ
)
きました。
ちるちる・みちる
(旧字旧仮名)
/
山村暮鳥
(著)
「とう/\
雪子
(
ゆきこ
)
に
負
(
ま
)
けた」と
席
(
せき
)
を
外
(
はづ
)
して、
宗助
(
そうすけ
)
の
方
(
はう
)
を
向
(
む
)
いたが、「
何
(
ど
)
うです
又
(
また
)
洞窟
(
とうくつ
)
へでも
引
(
ひ
)
き
込
(
こ
)
みますかな」と
云
(
い
)
つて
立
(
た
)
ち
上
(
あ
)
がつた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
關取
(
せきとり
)
、ばんどり、おねばとり、と
拍子
(
ひやうし
)
にかゝつた
言
(
ことば
)
あり。
負
(
ま
)
けずまふは、
大雨
(
おほあめ
)
にて、
重湯
(
おもゆ
)
のやうに
腰
(
こし
)
が
立
(
た
)
たぬと
云
(
い
)
ふ
後言
(
しりうごと
)
なるべし。
寸情風土記
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
▼ もっと見る
もしあの
童子
(
どうじ
)
が
負
(
ま
)
けましたらば、それこそ
詐欺師
(
さぎし
)
の
証拠
(
しょうこ
)
でございますから、さっそく
位
(
くらい
)
を
取
(
と
)
り
上
(
あ
)
げて、
追
(
お
)
い
返
(
かえ
)
して
頂
(
いただ
)
きとうございます。
葛の葉狐
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
怒
(
おこ
)
ったために力がわいてきたのでしょうか、こんどは、ほかのガンたちにも
負
(
ま
)
けないくらい、よく飛ぶことができるようになりました。
ニールスのふしぎな旅
(新字新仮名)
/
セルマ・ラーゲルレーヴ
(著)
村の旧家の某が賭博に
負
(
ま
)
けて所有地一切勧業銀行の
抵当
(
ていとう
)
に入れたの、小農の某々が
宅地
(
たくち
)
までなくしたの、と云う噂をよく聞いた。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
今度はもう
掛値
(
かけね
)
なし、一日も
負
(
ま
)
からないと云う日になった、と云うのを私は政府の
飜訳局
(
ほんやくきょく
)
に居て
詳
(
つまびらか
)
に
知
(
しっ
)
て居るから
尚
(
な
)
お
堪
(
たま
)
らない。
福翁自伝:02 福翁自伝
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
俺
(
お
)
ら
一日
(
いちんち
)
に十六
度
(
ど
)
手水場
(
てうづば
)
へ
行
(
い
)
つたの一
等
(
とう
)
だつけが、なあに
病氣
(
びやうき
)
なんぞにや
負
(
ま
)
けらツるもんかつちんだから、
其
(
そ
)
ん
時
(
とき
)
にや
村落中
(
むらぢう
)
かたではあ
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
「
糞
(
くそ
)
いま/\しい! 八銭を十銭にしたら、どの位手間が省けるか知れねえんだ。何んならこッちから
負
(
ま
)
けて、八銭を五銭にしてやらア。」
党生活者
(新字新仮名)
/
小林多喜二
(著)
これほど明らかに口に出さなくとも、これに
負
(
ま
)
けないほどの不合理な理由から、人の批評をしたり、歴史の事実を判断するものは
許多
(
あまた
)
ある。
自警録
(新字新仮名)
/
新渡戸稲造
(著)
だつて
僕
(
ぼく
)
は
弱
(
よわ
)
いもの。
弱
(
よわ
)
くても
宜
(
い
)
いよ。
万燈
(
まんどう
)
は
振廻
(
ふりまわ
)
せないよ。
振廻
(
ふりまわ
)
さなくても
宜
(
い
)
いよ。
僕
(
ぼく
)
が
這入
(
はい
)
ると
負
(
ま
)
けるが
宜
(
い
)
いかへ。
たけくらべ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
『ど、ど、
如何
(
どう
)
したんだらう、こ、
此
(
この
)
武村
(
たけむら
)
をお
負
(
ま
)
かしなすつたな、『どれもう
一番
(
いちばん
)
——。』と
鬪
(
たゝか
)
つたが、また
負
(
まけ
)
た。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
私がその話を聞いてゐるうちに、私の心は、つひに
負
(
ま
)
けん氣を起した。その上に、學校は、完全な變化であらう。
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
「
林茂光
(
りんもくわう
)
がくるやうになつてから、だいぶすべてが
調
(
とゝの
)
つて
來
(
き
)
たが、
僕
(
ぼく
)
はその
時分
(
じぶん
)
から
大概
(
たいがい
)
負
(
ま
)
けなかつたよ。」
麻雀を語る
(旧字旧仮名)
/
南部修太郎
(著)
すなわち彼等は長州が
勝
(
か
)
つも徳川が
負
(
ま
)
くるも
毫
(
ごう
)
も心に
関
(
かん
)
せず、心に関するところはただ
利益
(
りえき
)
の一点にして
瘠我慢の説:04 瘠我慢の説に対する評論について
(新字新仮名)
/
石河幹明
(著)
「はい」と
猿
(
さる
)
は
面目
(
めんぼく
)
なさそうに
答
(
こた
)
えました。「
智慧
(
ちえ
)
でなら
誰
(
たれ
)
にも
負
(
ま
)
けませんが、力ずくのことは
困
(
こま
)
ってしまいます。甚兵衛さん、どうかその
大蛇
(
おろち
)
を
退治
(
たいじ
)
てください」
人形使い
(新字新仮名)
/
豊島与志雄
(著)
善き師曰ふ、子よ、今汝は怒りに
負
(
ま
)
けしものゝ魂を見るなり、汝またかたく信すべし 一一五—一一七
神曲:01 地獄
(旧字旧仮名)
/
アリギエリ・ダンテ
(著)
さア、
來
(
き
)
やれ、
夜
(
よる
)
よ、
黒
(
くろ
)
づくめの
服
(
きもの
)
を
被
(
き
)
た、
見
(
み
)
るから
眞面目
(
まじめ
)
な、
嚴格
(
いかめ
)
しい
老女
(
らうぢょ
)
どの、
速
(
はや
)
う
來
(
き
)
て
教
(
をし
)
へてたも、
清淨無垢
(
しゃうじゃうむく
)
の
操
(
みさを
)
を
二
(
ふた
)
つ
賭
(
か
)
けた
此
(
この
)
勝負
(
しょうぶ
)
に
負
(
ま
)
ける
工夫
(
くふう
)
を
教
(
をし
)
へてたも。
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
諭吉
(
ゆきち
)
の
負
(
ま
)
けずぎらいな
気持
(
きも
)
ちが、むくむくと、むねの
中
(
なか
)
にわきあがって、そういわせました。
福沢諭吉:ペンは剣よりも強し
(新字新仮名)
/
高山毅
(著)
やつらが
勝
(
か
)
たうと
負
(
ま
)
けようと、
中国
(
ちうごく
)
と
日本
(
にほん
)
の
兄弟
(
きやうだい
)
の
上
(
うへ
)
に×
(3)
圧
(
あつ
)
の
鞭
(
むち
)
は
層
(
そう
)
一
層
(
そう
)
高
(
たか
)
く
鳴
(
な
)
り
生ける銃架:――満洲駐屯軍兵卒に――
(新字旧仮名)
/
槙村浩
(著)
軍艦
(
ぐんかん
)
や
兵隊
(
へいたい
)
では
競爭
(
きようそう
)
は
出來
(
でき
)
なくとも、かうしたもので
負
(
ま
)
けないで
行
(
い
)
かうといふのです。
博物館
(旧字旧仮名)
/
浜田青陵
(著)
例の
負
(
ま
)
け
嫌
(
きら
)
ひから、丁度夏座敷だつたので、女中に台所から冷し
素麺
(
そうめん
)
の桶を持ち込ませて、それをいきなり頭からひつかぶつて、素麺の雨の中から鵞鳥のやうな苦しい声を振絞つて
茶話:06 大正十一(一九二二)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
「笑はせようたつて、だめさ。」言ひながら、はつきり
負
(
ま
)
けたのを意識した。
火の鳥
(新字旧仮名)
/
太宰治
(著)
そして
海蔵
(
かいぞう
)
さんは、この
芸当
(
げいとう
)
ではほかのどの
人力曳
(
じんりきひ
)
きにも
負
(
ま
)
けませんでした。
牛をつないだ椿の木
(新字新仮名)
/
新美南吉
(著)
そのころ
赤間
(
あかま
)
ガ
関
(
せき
)
に、
法一
(
ほういち
)
というびわ
法師
(
ほうし
)
がいました。この法師は生まれつきめくらでしたので、子どものときから、びわをならい、十二、三
才
(
さい
)
のころには
師匠
(
ししょう
)
に
負
(
ま
)
けないようになりました。
壇ノ浦の鬼火
(新字新仮名)
/
下村千秋
(著)
ふふふ 智慧は地球の人に
負
(
ま
)
けませんよ、そら あの人たちをごらんなさい
小熊秀雄全集-22:火星探険―漫画台本
(新字旧仮名)
/
小熊秀雄
(著)
『
然
(
さ
)
うだ
名譽
(
めいよ
)
が
大切
(
たいせつ
)
だ。
全體
(
ぜんたい
)
這麼町
(
こんなまち
)
に
足
(
あし
)
を
踏込
(
ふみこ
)
んだのが
間違
(
まちが
)
ひだつた。』と、
彼
(
かれ
)
は
更
(
さら
)
にドクトルに
向
(
むか
)
つて
云
(
い
)
ふた。『
實
(
じつ
)
は
私
(
わたし
)
は
負
(
ま
)
けたのです。で、
奈何
(
どう
)
でせう、
錢
(
ぜに
)
を五百
圓
(
ゑん
)
貸
(
か
)
しては
下
(
くだ
)
さらんか?』
六号室
(旧字旧仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
『
貴樣
(
あなた
)
は
豪
(
えら
)
い
人
(
ひと
)
になるのだから、
決
(
けつ
)
して
病氣位
(
びやうきぐらゐ
)
に
負
(
まけ
)
てはならん
病氣
(
びやうき
)
を
負
(
ま
)
かしてやらなければ』と
言
(
い
)
つて
僕
(
ぼく
)
を
勵
(
は
)
げましたことがあります。
伸一先生
(
しんいちせんせい
)
は
決
(
けつ
)
して
此意味
(
このいみ
)
を
舊式
(
きうしき
)
に
言
(
い
)
つたのではありません。
日の出
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
三
郎
(
らう
)
さんの
祖母
(
おばあ
)
さんといふ
人
(
ひと
)
は
日頃
(
ひごろ
)
三
郎
(
らう
)
さんを
可愛
(
かあい
)
がつて
居
(
ゐ
)
ましたから、
大層
(
たいそう
)
立腹
(
りつぷく
)
して、
父
(
とう
)
さんのお
家
(
うち
)
へ
捩
(
ね
)
じ
込
(
こ
)
んで
來
(
き
)
たのです。
問屋
(
とんや
)
の
祖母
(
おばあ
)
さんと
言
(
い
)
へば、なか/\
負
(
ま
)
けては
居
(
ゐ
)
ない
人
(
ひと
)
でしたからね。
ふるさと
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
「のうお爺さん、昨日のように、術くらべをしようじゃあるまいか。伊賀流とかいう忍術と、わしが勝手に発明した吹矢流という忍術とどっちが勝つか
負
(
ま
)
け
鬮
(
くじ
)
ひくか、
比
(
くら
)
べて見ようじゃあるまいか」
蔦葛木曽棧
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
われは
己
(
おのれ
)
が
生涯
(
しやうがい
)
のあまり
清
(
きよ
)
くない
事
(
こと
)
を
心得
(
こゝろえ
)
てゐる、
路
(
みち
)
の
傍
(
かたはら
)
の
菩提樹下
(
ぼだいじゆか
)
に
誘惑
(
いうわく
)
に
負
(
ま
)
けた
事
(
こと
)
も
知
(
し
)
つてゐる。
偶
(
たま/\
)
われに
酒
(
さけ
)
を
呑
(
の
)
ませる
会友
(
くわいいう
)
たちの、よく
承知
(
しようち
)
してゐる
如
(
ごと
)
く、さういふ
物
(
もの
)
は
滅多
(
めつた
)
に
咽喉
(
のど
)
を
通
(
とほ
)
らない。
浮浪学生の話
(新字旧仮名)
/
マルセル・シュウォッブ
(著)
これも
夜
(
よる
)
靜
(
しづ
)
かに
室
(
むろ
)
のうちに
籠
(
こも
)
つて、
耳
(
みゝ
)
を
澄
(
すま
)
し、
眼
(
め
)
には、その
鳥
(
とり
)
の
鳴
(
な
)
いてゐる
場所
(
ばしよ
)
の
光景
(
こうけい
)
を、
明
(
あき
)
らかに
浮
(
うか
)
べてゐるのであります。こんな
歌
(
うた
)
になると、
赤人
(
あかひと
)
は、
人麿
(
ひとまろ
)
にも
黒人
(
くろひと
)
にも
負
(
ま
)
けることはありません。
歌の話
(旧字旧仮名)
/
折口信夫
(著)
「
負
(
ま
)
け
戦
(
いくさ
)
! それもはや近ごろは耳新しいことでもない。……わけて世は裏切り
流行
(
ばやり
)
だ。この鎌倉も落日とみて、裏切らぬやつは、近頃、ばかみたいなものだからの。はははは、そうじゃあるまいか、金沢の爺」
私本太平記:08 新田帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「お
負
(
ま
)
けいたしておきましょう。」
チュウリップの幻術
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
奇
(
く
)
しき
戰
(
いくさ
)
や
冬
(
ふゆ
)
は
負
(
ま
)
け
孔雀船
(旧字旧仮名)
/
伊良子清白
(著)
負
(
ま
)
けざらむため
一握の砂
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
56
負
(
ま
)
け
戦
(
いくさ
)
火星兵団
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
「もう、これなら、だれにも
負
(
ま
)
けず、どんなところへでも
飛
(
と
)
んでいける。」と、すずめは、
高
(
たか
)
い
山
(
やま
)
を
見上
(
みあ
)
げて、ひとり
言
(
ごと
)
をしました。
温泉へ出かけたすずめ
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
と、
將棋
(
しやうぎ
)
に、またしても、お
負
(
ま
)
けに
成
(
な
)
るのが、あら/\、おいたはしい、と
若
(
わか
)
い
綺麗
(
きれい
)
どころが、
畫伯
(
ぐわはく
)
と
云
(
い
)
ふと
又
(
また
)
頻
(
しきり
)
に
氣
(
き
)
を
揉
(
も
)
む。
九九九会小記
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
どちらも
負
(
ま
)
けず
劣
(
おと
)
らぬえらい
力
(
ちから
)
でしたから、えいやえいや、
両方
(
りょうほう
)
で
頭
(
あたま
)
の
引
(
ひ
)
っ
張
(
ぱ
)
りこをしているうちに、
夜
(
よ
)
が
明
(
あ
)
けかかって、
鶏
(
にわとり
)
が
鳴
(
な
)
きました。
雷のさずけもの
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
それで、ガチョウは、じぶんだっておまえたちに
負
(
ま
)
けやしないということを、このガンたちに見せてやりたかったのです。
ニールスのふしぎな旅
(新字新仮名)
/
セルマ・ラーゲルレーヴ
(著)
『そればかりか、
少年
(
せうねん
)
の
活溌
(
くわつぱつ
)
な
事
(
こと
)
ツたら
話
(
はなし
)
になりませんよ。
獅子狩
(
しゝがり
)
もやります、
相撲
(
すまふ
)
も
取
(
と
)
ります。
弱
(
よわ
)
い
水兵
(
すいへい
)
なんかは
負
(
ま
)
かされます。』と
彼
(
かれ
)
は
至極
(
しごく
)
眞面目
(
まじめ
)
に
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
負
(
ま
)
けても
宜
(
い
)
いのさ、
夫
(
そ
)
れは
仕方
(
しかた
)
が
無
(
な
)
いと
諦
(
あき
)
めるから、お
前
(
まへ
)
は
何
(
なに
)
も
爲
(
し
)
ないで
宜
(
い
)
いから
唯
(
たゞ
)
横町
(
よこてう
)
の
組
(
くみ
)
だといふ
名
(
な
)
で、
威張
(
ゐば
)
つてさへ
呉
(
く
)
れると
豪氣
(
がうぎ
)
に
人氣
(
じんき
)
がつくからね
たけくらべ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
で、そこはまた
拔目
(
ぬけめ
)
のない
所謂
(
いはゆる
)
政商
(
せいしやう
)
などは
莫大
(
ばくだい
)
もない
金
(
かね
)
を
賭
(
か
)
けて
張
(
ちやう
)
と
卓子
(
たくし
)
を
圍
(
かこ
)
む。そして、わざと
負
(
ま
)
ける。
麻雀を語る
(旧字旧仮名)
/
南部修太郎
(著)
この
人
(
ひと
)
の
一生
(
いっしょう
)
には
随分
(
ずいぶん
)
過失
(
あやまち
)
もあったようで、
従
(
したが
)
って
帰幽後
(
きゆうご
)
の
修行
(
しゅぎょう
)
には
随分
(
ずいぶん
)
つらいところもありましたが、しかしもともとしっかりした、
負
(
ま
)
けぬ
気性
(
きしょう
)
の
方
(
かた
)
だけに
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
相手
(
あひて
)
の
女
(
をんな
)
の
子
(
こ
)
の
年
(
とし
)
は、
六
(
むつ
)
つ
許
(
ばかり
)
に
見
(
み
)
えた。
赤
(
あか
)
い
幅
(
はゞ
)
のあるリボンを
蝶々
(
てふ/\
)
の
樣
(
やう
)
に
頭
(
あたま
)
の
上
(
うへ
)
に
喰付
(
くつつ
)
けて、
主人
(
しゆじん
)
に
負
(
ま
)
けない
程
(
ほど
)
の
勢
(
いきほひ
)
で、
小
(
ちひ
)
さな
手
(
て
)
を
握
(
にぎ
)
り
固
(
かた
)
めてさつと
前
(
まへ
)
へ
出
(
だ
)
した。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
「お前はなんでもできるといったのに、
大蛇位
(
おろちぐらい
)
なものに
負
(
ま
)
けるのかい?」と甚兵衛はいいました。
人形使い
(新字新仮名)
/
豊島与志雄
(著)
目籠
(
めかご
)
を
背負
(
せお
)
って、ムロのおかみが
自然薯
(
じねんじょ
)
を売りに来た。一本三銭宛で六本買う。十五銭に
負
(
ま
)
けろと云うたら、それではこれが
飲
(
の
)
めぬと、左の手で
猪口
(
ちょこ
)
をこさえ、口にあてがって見せた。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
“負”の意味
《名詞》
(フ)実数で零(無)より小さい数。
(フ)悪い状態。否定的な状態。厭わしい状態。
(出典:Wiktionary)
負
常用漢字
小3
部首:⾙
9画
“負”を含む語句
背負
脊負
負傷
勝負
負惜
手負
負債
負傷者
請負
気負
引背負
背負梯子
贔負
負目
背負上
背負籠
背負子
御負
背負投
負嫌
...