“秒(べう)” の例文
一秒(べう)に砂(すな)一粒(りふ)、幾億萬年(いくおくまんねん)の後(のち)には、此(こ)の大陸(たいりく)を浸(ひた)し盡(つく)さうとする處(ところ)の水(みづ)で、いまも、瞬間(しゆんかん)の後(のち)も、咄嗟(とつさ)のさきも、正(まさ)に然(しか)なすべく働(はたら)いて居(ゐ)るのであるが
星あかり (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
或る日、私(わたし)はそれ等(ら)の目録(ろく)を眺(なが)めながら、せめて百分の一秒(べう)ぐらゐまでのシヤツタア裝置(そうち)のある三四十円の寫眞器(しやしんき)を買(か)はうと思(おも)ひ立(た)つて、さう心をきめた。
五秒(べう)、十秒(べう)は大叫喚(だいけうくわん)、あはや、稻妻(いなづま)は喰伏(くひふ)せられたと思(おも)つたが、此(この)犬(いぬ)尋常(じんじやう)でない、忽(たちま)ちむつくと跳(は)ね起(お)きて、折(をり)から跳(をど)り掛(かゝ)る一頭(いつとう)の雄獅(をじゝ)の咽元(のどもと)に噛付(くひつ)いて、一振(ひとふ)り振(ふ)るよと見(み)へたが
出発(しゆつぱつ)してから一分(ぷん)五秒(べう)!
秒(べう)ならず、後甲板(こうかんぱん)は
第二邪宗門 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
英(えい)國製(せい)で、シイ・テツサア四・五鏡玉(レンズ)、千百六十分の一秒(べう)まで利(き)くシヤツタア付の、手札(ふだ)形(かた)レフレツクス、素(しろ)人用(よう)としては殆(ほとん)どこの上ないものといつて差支(さしつか)へないのだが
奔龍(ほんりう)の如(ごと)くに波上(はじやう)を追(お)ふ、本艦(ほんかん)鳴(なり)を靜(しづ)むる十秒(べう)二十秒(べう)。
それと同額(がく)ぐらゐの足し前を祖(そ)母にせがんで漸(やうや)く理想(りそう)に近い寫眞器(しやしんき)を買つたそれは可成(かな)り明(あか)るいアナスチグマツトレンズに百分の一秒(べう)まで利くオオトシヤツタア裝置(そうち)を持つプレモ形(かた)の二枚(まい)掛(かけ)寫眞器(しやしんき)で