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廓内
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なか
ふりがな文庫
“
廓内
(
なか
)” の例文
お前は知らないか美登利さんの居る処を、己れは今朝から探してゐるけれど
何処
(
どこ
)
へ
行
(
ゆつ
)
たか筆やへも来ないと言ふ、
廓内
(
なか
)
だらうかなと問へば
たけくらべ
(新字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
「中屋貫三郎の請出した
誰袖
(
たがそで
)
華魁なんかは豪勢ですぜ、千兩箱を杉なりに積んで請け出し、
廓内
(
なか
)
から馬喰町四丁目まで、八文字を踏んで乘込んだ」
銭形平次捕物控:280 華魁崩れ
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
戸外
(
そと
)
へ出ると
直
(
すぐ
)
に駕籠に乗って飛ばして
廓内
(
なか
)
へ這入り西河岸の桔梗屋という遊女屋へあがりました。
政談月の鏡
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
お
前
(
まへ
)
は
知
(
し
)
らないか
美登利
(
みどり
)
さんの
居
(
ゐ
)
る
處
(
ところ
)
を、
己
(
お
)
れは
今朝
(
けさ
)
から
探
(
さが
)
して
居
(
ゐ
)
るけれど
何處
(
どこ
)
へ
行
(
ゆつ
)
たか
筆
(
ふで
)
やへも
來
(
こ
)
ないと
言
(
い
)
ふ、
廓内
(
なか
)
だらうかなと
問
(
と
)
へば
たけくらべ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
「その誰袖華魁といふのは、一頃
廓内
(
なか
)
で鳴らしましたよ。昔の高尾、揚卷も、あれほどではあるまいといふ全盛で、誰袖が引いたら、二丁町は闇になるだらうと言はれた位」
銭形平次捕物控:280 華魁崩れ
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
▼ もっと見る
△「えへゝゝ是は有難うございます、
何
(
いず
)
れお浮れでございますな、
昨夜
(
ゆうべ
)
廓内
(
なか
)
へ行って」
政談月の鏡
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
八月二十日は
千束
(
せんぞく
)
神社のまつりとて、
山車屋台
(
だしやたい
)
に町々の見得をはりて土手をのぼりて
廓内
(
なか
)
までも
入込
(
いりこ
)
まんづ勢ひ、若者が気組み思ひやるべし
たけくらべ
(新字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
ひどく弱つているやうだなと見知りの台屋に咎められしほど成しが、父親はお辞義の
鉄
(
てつ
)
とて目上の人に
頭
(
つむり
)
をあげた事なく
廓内
(
なか
)
の旦那は言はずともの事
たけくらべ
(新字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
ひどく
弱
(
よわ
)
つて
居
(
い
)
るやうだなと
見知
(
みし
)
りの
臺屋
(
だいや
)
に
咎
(
とが
)
められしほど
成
(
なり
)
しが、
父親
(
ちゝおや
)
はお
辭氣
(
じぎ
)
の
鐵
(
てつ
)
とて
目上
(
めうへ
)
の
人
(
ひと
)
に
頭
(
つむり
)
をあげた
事
(
こと
)
なく
廓内
(
なか
)
の
旦那
(
だんな
)
は
言
(
い
)
はずともの
事
(
こと
)
たけくらべ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
廓内
(
なか
)
の
大
(
おほ
)
きい
樓
(
うち
)
にも
大分
(
だいぶ
)
の
貸付
(
かしつけ
)
があるらしう
聞
(
き
)
きましたと、
大路
(
おほぢ
)
に
立
(
た
)
ちて二三
人
(
にん
)
の
女房
(
にようぼう
)
よその
財産
(
たから
)
を
數
(
かぞ
)
へぬ。
たけくらべ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
夫れでも
此方
(
こち
)
どもの
頭
(
つむり
)
の上らぬは彼の物の御威光、さりとは欲しや、
廓内
(
なか
)
の大きい
樓
(
うち
)
にも大分の貸付があるらしう聞きましたと、大路に立ちて二三人の女房よその
財産
(
たから
)
を數へぬ。
たけくらべ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
己れは今朝から探して居るけれど何處へ行たか筆やへも來ないと言ふ、
廓内
(
なか
)
だらうかなと問へば、むゝ美登利さんはな今の先己れの家の前を通つて揚屋町の
刎橋
(
はねばし
)
から這入つて行た
たけくらべ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
夫れどころでは無いとて
鬱
(
ふさ
)
ぐに、何だ何だ喧嘩かと喰べかけの饀ぱんを
懷中
(
ふところ
)
に捻ぢ込んで、相手は誰れだ、龍華寺か長吉か、何處で始まつた
廓内
(
なか
)
か鳥居前か、お祭りの時とは違ふぜ
たけくらべ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
“廓内”の意味
《名詞》
城郭や遊郭の郭の中。
区切られた区画の中。
(出典:Wiktionary)
廓
漢検準1級
部首:⼴
14画
内
常用漢字
小2
部首:⼌
4画
“廓内”で始まる語句
廓内京町