“獄中”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ごくちゅう83.3%
なか16.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
其の説くところ、まさに太祖の思えるところに反すれば、太祖甚だ喜びずして、居升を獄中ごくちゅうに終るに至らしめ給いぬ。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
獄中ごくちゅう、彼は小袖の袂を噛みやぶったこともある。血は煮え肉はうずき、あわれもののふを知らぬ大将よと、信長の無眼無情をうらみつめた幾夜もあった。
黒田如水 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
この一月程、一回の音信もせず、面会にも差入にも行かなかった松枝に対して「獄中なか」では可なり焦燥を感じているらしかった。
鋳物工場 (新字新仮名) / 戸田豊子(著)
今の松枝がどういう気持で仕事をしているかということを「獄中なか」へ言ってやらなくてはならない、そういう手紙が多分握り潰されるだろうことがわかっているにしても。
鋳物工場 (新字新仮名) / 戸田豊子(著)