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中央
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なか
ふりがな文庫
“
中央
(
なか
)” の例文
恰
(
あだか
)
も
呂
(
ろ
)
の字の形とでも言おうか、その
中央
(
なか
)
の棒が廊下ともつかず座敷ともつかぬ、細長い部屋になっていて、妙に
悪
(
わ
)
るく陰気で暗い
処
(
ところ
)
だった。
女の膝
(新字新仮名)
/
小山内薫
(著)
目をつぶって腕組みした白髪童顔の玄鶯院を
中央
(
なか
)
に、十五、六の人影が、
有明
(
ありあけ
)
行燈の灯をはさんで静まり返っていた。
つづれ烏羽玉
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
この者二の翼を、
中央
(
なか
)
の一と左右の三の
線
(
すぢ
)
の間に伸べたれば、その一をも
斷
(
た
)
たず
損
(
そこな
)
はず 一〇九—一一一
神曲:02 浄火
(旧字旧仮名)
/
アリギエリ・ダンテ
(著)
不意なれば
蹌踉
(
よろ
)
めきながら、おされて、人の軒に仰ぎ依りつつ、何事ぞと存じ候に、黒き、長き物ずるずると来て、町の
中央
(
なか
)
を一文字に貫きながら矢の如く
駈
(
か
)
け抜け候。
凱旋祭
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
村役場と駐在所が
中央
(
なか
)
程に向合つてゐて、役場の隣が作右衞門店、萬荒物から酢醤油石油莨、罎詰の酒もあれば、前掛半襟にする布帛もある。箸で
斷
(
ちぎ
)
れぬ程堅い豆腐も賣る。
天鵞絨
(旧字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
▼ もっと見る
村役場と駐在所が
中央
(
なか
)
程に向合つてゐて、役場の隣が作右衛門店、萬荒物から酢醤油石油
莨
(
たばこ
)
、罎詰の酒もあれば、前掛半襟にする
布帛
(
きれ
)
もある。箸で
断
(
ちぎ
)
れぬ程堅い豆腐も売る。
文学に現れたる東北地方の地方色:(仙台放送局放送原稿)
(新字新仮名)
/
佐左木俊郎
(著)
と新造に伴なわれまして
引附
(
ひきつけ
)
へまいりますと、三人連の職人
衆
(
しゅう
)
でございますが、
中央
(
なか
)
に坐っているのが花里を名ざして
登楼
(
あが
)
ったんで、外はみなお供、何うやら
脊負
(
おんぶ
)
で遊ぼうという連中
根岸お行の松 因果塚の由来
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
織江を駕籠で送り出して、心
寛
(
くつろ
)
いだ冬次郎は、居間にしている
中央
(
なか
)
の建物の、利休好みの清楚の部屋で、一人しずかに茶を飲んでいた。熊太郎を相手に飲んだ酒が、まだ
仄
(
ほの
)
かに顔に残っている。
血煙天明陣
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
この暗鬱な一隅から僅に鉄道線路の土手一筋を越えると、その
向
(
むこう
)
にはひろびろした火避地を前に控えて、赤坂御所の
土塀
(
どべい
)
が
乾
(
いぬい
)
の御門というのを
中央
(
なか
)
にして長い坂道をば遠く青山の方へ
攀登
(
よじのぼ
)
っている。
日和下駄:一名 東京散策記
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
三軒が皆
行
(
ゆ
)
き
通
(
とお
)
しのようになっていて、その
中央
(
なか
)
の家の、
立腐
(
たちぐさ
)
れになってる畳の上に、木の
朽
(
く
)
ちた、
如何
(
いか
)
にも怪し気な
長持
(
ながもち
)
が二つ置いてある、
蓋
(
ふた
)
は開けたなりなので、気味
悪
(
わ
)
る
悪
(
わ
)
る
内
(
なか
)
を
覘
(
のぞ
)
いて見ると
怪物屋敷
(新字新仮名)
/
柳川春葉
(著)
村役場と駐在所が
中央
(
なか
)
程に向合つてゐて、役場の隣が作右衛門店、
万
(
よろづ
)
荒物から酢醤油石油
莨
(
たばこ
)
、罎詰の酒もあれば、前掛半襟にする
布帛
(
きれ
)
もある。箸で
断
(
ちぎ
)
れぬ程堅い豆腐も売る。
天鵞絨
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
人馬の往来も絶えるほど一日一晩降り抜いた昨日の雨に、大分洗い流されてはいるものの、それでも、格子の
中央
(
なか
)
の下目のところに足跡らしい泥の印されてあるのがかすかながらも認められた。
釘抜藤吉捕物覚書:01 のの字の刀痕
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
二人の通されたは
中央
(
なか
)
の建物の、ずっと奥まった部屋であった。
血煙天明陣
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
中
常用漢字
小1
部首:⼁
4画
央
常用漢字
小3
部首:⼤
5画
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