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家内
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なか
ふりがな文庫
“
家内
(
なか
)” の例文
おもての雨戸はすっかり破られて、
家内
(
なか
)
も、
空家
(
あきや
)
のようになっていた。ところどころ壁まで落ちて、まるで半倒壊のありさまだった。
巷説享保図絵
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
警官達は一斉に背戸口から
家内
(
なか
)
へ這入ろうとした。すると、却って背戸口を、家内の方から押し開けて、背戸畑へ出た男がある。
死の復讐
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
黒頭巾
(
くろずきん
)
、
黒羽織
(
くろばおり
)
、茶じまの
袴
(
はかま
)
に
雪駄穿
(
せったば
)
きの、中年をすぎたようなからだつきの武家が一人、さっきから、足音をしのんで、ゆきつもどりつ、
家内
(
なか
)
の容子を聴きすまそうとしていたのであった。
雪之丞変化
(新字新仮名)
/
三上於菟吉
(著)
長兵衛宅を訪ねあてると、
家内
(
なか
)
では昨夜から
終夜
(
よっぴて
)
の大喧嘩である。無理もない、町ところもしらず名もしらぬ男に娘を売った大枚百両恵んでしまったというのだからお神さんの信用しないのも。
我が円朝研究:「怪談牡丹灯籠」「江島屋騒動」「怪談乳房榎」「文七元結」「真景累ヶ淵」について
(新字新仮名)
/
正岡容
(著)
三次が、大声を揚げて呶鳴り散らしていると、おもての戸が開け放しになっていて、
家内
(
なか
)
が見える。通りかかった人がふと
覗
(
のぞ
)
き込んで
魔像:新版大岡政談
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
▼ もっと見る
これぞ天の助くるところと、甚内は
突嗟
(
とっさ
)
に思案を決めると、パッと雨戸へ飛びかかり、引きあける間ももどかしく
家内
(
なか
)
へはいって戸を立てた。
三甚内
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
若者の後に従って紋太夫は
家内
(
なか
)
へはいって行った。はいった所に部屋があり、部屋には無数の土人がいた。ガヤガヤ喚きながら酒を飲んでいる。
加利福尼亜の宝島:(お伽冒険談)
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
これへ男の姿が消えたのを
見澄
(
みす
)
ました早耳三次、窓ぎわへぴったり身を寄せて、
家内
(
なか
)
のようすに耳を立てた。
早耳三次捕物聞書:02 うし紅珊瑚
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
「ではマアちょっと
家内
(
なか
)
へはいり、少しお休みなさりませ。
暖
(
ぬく
)
もったら直るでござりましょう」つい勧めたものである。
任侠二刀流
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
気を失った峰丹波の身体は、手早く
家内
(
なか
)
へ運んだとみえて、そこらになかった。
丹下左膳:02 こけ猿の巻
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
「窓から、窓から、あの野郎が、
妾
(
あたい
)
を引っ張ったあの野郎が、ジロジロ
家内
(
なか
)
を覗いているよーッ」
任侠二刀流
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
これは
家内
(
なか
)
の女は知らないから、しばらく呼吸を凝らしていると、どうやら文次も立ち去ったようすで、小窓からのぞけば、水のようなうっすらとした宵闇が三味線堀を渡って来るばかり
つづれ烏羽玉
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
一眼でもよいから見たいと思って、窓から覗いて見ようとしたの。ところが窓が高くてね、ろくろく
家内
(
なか
)
が見えないのよ。それで私連れていた山羊へ乗って、
漸
(
ようや
)
く見ることが出来たんだわ
西班牙の恋
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
あとに残った文次、そっと戸口にたたずんで
家内
(
なか
)
の気配をうかがうと——
つづれ烏羽玉
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
「
呑気
(
のんき
)
だねえ。今ごろ
家内
(
なか
)
の二人は……」
魔像:新版大岡政談
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
家内
(
なか
)
では守人がたちあがるようす。
つづれ烏羽玉
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
弥生はうなずいて
家内
(
なか
)
へはいった。
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
「どなたですい?」と
家内
(
なか
)
から。
釘抜藤吉捕物覚書:04 槍祭夏の夜話
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
と、ちょっと
家内
(
なか
)
を振りかえり
丹下左膳:03 日光の巻
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
家
常用漢字
小2
部首:⼧
10画
内
常用漢字
小2
部首:⼌
4画
“家内”で始まる語句
家内中
家内安全