“ない”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:ナイ
語句割合
39.3%
17.9%
12.5%
地震12.5%
3.6%
1.8%
1.8%
内証1.8%
1.8%
死亡1.8%
死去1.8%
1.8%
鳴咽1.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「大将、ちょっとちょっと、他人ひとにいっちゃあいけませんよ、ないですよ、これです、素敵に面白いのです、五十銭奮発して下さい」
一寸法師 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
始終子供にばかかかっていれば生活が出来ないから、拠無よんどころなくこのかしつけ、ないたらこれを与えてくれと、おもゆをこしらえて隣家の女房に頼み
枯尾花 (新字新仮名) / 関根黙庵(著)
ふくみ何にもないが一ツ飮ふと戸棚とだなより取出す世帶せたいの貧乏徳利干上ひあがる財布のしま干物さしおさへつ三人が遠慮ゑんりよもなしに呑掛のみかけたりお安は娘に逢度さを
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
たとえば地殻から揺りあげて来た地震ないの力にでもまかされているかのように、何とも名状しがたい物音と凄愴せいそうの気にくるまれて来たのであった。
新書太閤記:07 第七分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
きじないて静かに山の夕日かな
病牀六尺 (新字旧仮名) / 正岡子規(著)
「揉んほぐした凝いが、また元い戻ろうとすっとござすな。そいをも一度散らしてしも。ないならわたっが——」
幻化 (新字新仮名) / 梅崎春生(著)
ないか病気でんしやしたか」
幻化 (新字新仮名) / 梅崎春生(著)
譬えばスナワチということばにもそくの字があり、ないの字があり、そくの字があり、便べんの字があり、ヨルという詞にもいんの字があり、の字があり、えんの字があり、ひょうの字があり、きょの字があり
食道楽:冬の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)
もり蕎麦は、滝の荒行ほど、どっしりと身にこたえましたが、そのかわり、ご新姐——お雪さんに、(おい、ごく内証ないだぜ。)と云って、手紙をことづけたんです。
木の子説法 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
「そんな事があったかないか知らないけれど、あっしの家内なら、阿母おっかさんは黙ってみていたらいいでしょう。一体誰がそんな事を言出したんです」
あらくれ (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
しかも、事毎に藤吉と張り合って、初手から藤吉が死亡ないものと白眼にらんでいる女隠居の行衛を、駒蔵はあくまでも生きていると定めてかかっているらしかった。
家君さんが気抜けのようになッたと言うのに、幼稚ちいさおととはあるし、いもとはあるし、お前さんも知ッてる通り母君おッかさん死去ないのだから、どうしても平田が帰郷かえッて、一家の仕法をつけなければならないんだ。
今戸心中 (新字新仮名) / 広津柳浪(著)
ばり板の上にこうしはすわっていて耳をふっていた。背のあたりに白斑二つ三つある赤毛のめす子である。母牛はしきりにふりかえってこうしの方を見てはないている。
牛舎の日記 (新字新仮名) / 伊藤左千夫(著)
みると彼女は鳴咽ないている。涙が頬を伝って流れている。夫は吃りながら
頸飾り (新字新仮名) / ギ・ド・モーパッサン(著)