“ねえ”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:ネエ
語句割合
44.3%
41.4%
5.1%
義姉2.2%
2.0%
女中1.6%
従姉0.7%
0.4%
0.4%
0.4%
小六0.2%
0.2%
少姐0.2%
0.2%
0.2%
異母姉0.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
茶屋小屋、出茶屋のねえさんじゃあねえ。風俗なりふりはこの目でたしかにらんだが……おやおや、お役人の奥様かい。……郵便局員の御夫人かな。
唄立山心中一曲 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
「おやおろくさんのねえさんお帰んなさい、いま三沢さんの旦那のおふるまいでこのとおりなんですよ、さあ姐さんも早くあがって」
雨あがる (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
もしねえさん。使いだてしてお気の毒だが御輿を据えて、聞かざならねえことが出来やした。ここへ一合、付けて来ておくんなせえやし
曲亭馬琴 (新字新仮名) / 邦枝完二(著)
「ええ、お友達のお義姉ねえさまに赤ちゃんが生れたのよ、それでお祝いを持って行かなくちゃならないの、夕方までには帰るわ」
殺生谷の鬼火 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
「まさかねえやは、謡曲うたい狂言によく出てくる狂女じゃあるめえ。……人が笑うわな。……い顔をしているのに、髪だって、もすこしどうかして歩いたらどうだい」
宮本武蔵:04 火の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「ええ、誰れもいませんの。ボクひとり。……ママは女中ねえやを置くのきらいなんです」
キャラコさん:08 月光曲 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
。でも、従姉ねえさんには僕というものがよく解ってないんですね。僕にはそう思えます。従姉さんに僕が解ったら、僕たちは仕合せになれるんだがなア。解るためには愛することが必要です
寡婦 (新字新仮名) / ギ・ド・モーパッサン(著)
諏訪 そんなんじゃァ、お土産はねえやの方へ回さなきゃァ。
華々しき一族 (新字新仮名) / 森本薫(著)
おっかねえ、からもう憎まれぐちを利くから村の者はたれわっしをかまって呉れません、ヘエ、御免なすって、えゝ此の間一寸ちょっとねえさんを見ましたが、えゝあれはあのお妹御様いもうとごさま
真景累ヶ淵 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
段右衞門聲高にやかましい女め如何樣どんなにべら/\喋舌しやべるとも然樣そんなことは夢にも覺えはねえおのれはまアおそろしい阿魔あまだ女に似合にあは誣言事こしらひごと扨は三五郎のかたきと思ひ違へての惡口あくこうならん七人の子をなすとも女に心を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
小六ねえさんだって、あんな気の強い人だったけれど、どんなにかお前さんを可愛い、可愛いッて、いつも言ったろう。それがああだし。
照葉狂言 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
私も世話になってるし、内のは大抵みんな小六ねえさんに仕込まれたひとだもの、座をこれまでにしたのはみんなあのひとの丹精じゃあないか。
照葉狂言 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
「その大皿と、丼を——それ、ねえさん、そっちの戸棚。」
卵塔場の天女 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
ねえさん、嫁さん。」
卵塔場の天女 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
唯今ただいま何します、どうも、貴下御免なさいましよ。主人が留守だもんですから、少姐ねえさんのお部屋でついお心易立こころやすだてにお炬燵こたを拝借して、続物を読んで頂いておりました処が、」
註文帳 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
「今夜までに返すからと言ったにゃあ言いましたけれども、何、少姐ねえさんは返してもらうおつもりじゃございませんのに、やっと今こっちじゃあ思い出しました位ですもの。」
註文帳 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
長「婆さん、お願いだからおめえも己のことを此家こっちの人達へねえしょにしていてくんなせえ……これは己のちいさい時守をしてくんなすったお礼だ」
名人長二 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
「おつぎかねえでさあきて仕事しごとしろ、おとつゝあげはおれ謝罪あやまつてやつかんなあ、與吉よきちねえてら、さあつてさつせ」百姓ひやくしやうさらにおつぎをすかした。與吉よきちはおつぎの姿すがたえないのでしきりにんだ。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
それにあのじやうの薄く我儘な私と三つ違いの異母姉ねえさんも可哀かはいい姿で踊つた。五歳いつつ六歳むつつの私もまた引き入れられて、眞白に白粉を塗り、派出はでなきものをつけて、何がなしに小さい手をひらいて踊つた。
思ひ出:抒情小曲集 (旧字旧仮名) / 北原白秋(著)