ねえ)” の例文
「では、後からおあしと籠をねえやに持たしてあげますから、そろそろのぼつていらつしやい。」と、妻が病後の子供をかかへあげた。
蜜柑山散策 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
諏訪 そんなんじゃァ、お土産はねえやの方へ回さなきゃァ。
華々しき一族 (新字新仮名) / 森本薫(著)
そこへねえやが、竹籠と白いずつくの坊やの鞄を持つて息せき切つて来る。竹籠の中に封筒が入れてある。一円はひつて居りますと云ふ。
蜜柑山散策 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
昌允 (二階へ向いて怒鳴る)ねえやはいませんよ。
華々しき一族 (新字新仮名) / 森本薫(著)
藷畑は遠さうだし、何処の蜜柑山の傍だかわからないので、麦畑の左にうち展いたあたりからねえやを帰す。鞄は夕暮の持ちになる。
蜜柑山散策 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)