“やな”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
29.0%
15.9%
家鳴14.5%
屋鳴10.1%
家並10.1%
8.7%
八名2.9%
2.9%
魚梁2.9%
家内1.4%
1.4%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
すぐに、淵のしもての浅瀬あさせやなをはりました。これでしもてに逃げることはできません。かみては滝ですから、そちらにも逃げられません。もう淵のなかにとじこめてしまってのです。
山の別荘の少年 (新字新仮名) / 豊島与志雄(著)
ここらはあゆが名物で、外山から西根尾まで三里のあいだに七ヵ所のやなをかけて、大きい鮎を捕るのである。
くろん坊 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
わけてもしゅりのすけ勝家公は越中おもてゞほんのう寺の変事をおきゝなされ、かげかつ公と和睦なされていそぎとむらいがっせんのためみやこへ上られますところに、はやくも日向守うちじにのよしをやなヶ瀬において御承知あそばされまして、それよりたゞちにこちらへおいでなされました。
盲目物語 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
福井を出立した宇津木兵馬は、浅水、江尻、水落、長泉寺、鯖江、府中、今宿、脇本、さば波、湯の尾、今庄、板取——松本峠を越えて、中河、つばえ——それからやなへ来て越前と近江の国境くにざかい
大菩薩峠:40 山科の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
家鳴やなり震動いたします」
蔦葛木曽棧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
自分も相当の好きらしく時々寺銭をっているそうなが、不思議な事にこの坊主を負かすと間もなく、御本堂がユサユサと家鳴やなり震動して天井から砂が降ったり、軒の瓦がすべったりする。
名娼満月 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
こんなあいだも明朝の出陣支度に沸く武者声やら物音は、まるで屋鳴やなりのようなとどろきだった。
私本太平記:07 千早帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
屋鳴やなりの中に、ふすまは破れ、調度は仆れた。——と、同時に、隣室や壁の蔭に、主人の身を案じて隠れていた数正の家臣たちも、つむじの部屋へなだれ入って、さらに、大きな震動をたてた。
新書太閤記:11 第十一分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
それはこの学校を何よりも美しく見せ、此町のあらゆる家並やなみをべてゐる中心であつた。
父の死 (新字旧仮名) / 久米正雄(著)
Or ——発狂した悪魔詩人が、きまって毎夜の夢にさまよう家並やなみ、それがこのハルビンである。
踊る地平線:01 踊る地平線 (新字新仮名) / 谷譲次(著)
押手ゆのてやなのくづれあゆさみだれちて、
白羊宮 (旧字旧仮名) / 薄田泣菫薄田淳介(著)
叔母一行が來て家中が賑つてる所へ夕方から村の有志が三四人、門前寺のやなに落ちたといふ川鱒を持つて來て酒が始つたので、病床のお柳までが鉢卷をして起きるといふ混雜、客自慢の小川家では、吉野までも其席に呼出した。
鳥影 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
愛知県八名やな郡石巻村
日本の伝説 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
以前だと、今頃から冬へかけてよくやなを仕掛けたものです。面白いのは俵筌というやつで、竹で差渡し三尺長さ二間位の大籠を作って、これに薦を巻いて中には板とか笹ッ葉とか藁とか蕎麦がらとかを入れて伏せるのですが、鮒、鯰、大蝦、雑魚などが四五斗も捕れたもんです。
渡良瀬川 (新字新仮名) / 大鹿卓(著)
私は見た、沼かとまがふ巨大な魚梁やなが沸き返るのを
長唄の孝次郎かうじらう、勝四郎、常磐津ときはづ和佐わさ、清元の家内やな舞踊をどり鹿島かしま恵津子——どれを見ても、格別名人らしい顔触でないのが愛嬌である。
その概略は、川上川下に住む二人の爺が川にやなを掛けると、上の爺の筬に小犬、下の爺のに魚多く入る。