“やな”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
31.5%
15.1%
家鳴13.7%
屋鳴9.6%
家並9.6%
8.2%
八名2.7%
2.7%
魚梁2.7%
家内1.4%
1.4%
1.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
やなから嘉助が、大分でえぶひらべを上げて来たちう話だ。いろんなものを、貰うとるけん、おかのにいうて、土産に持ってかんけえ?」
仁王門 (新字新仮名) / 橘外男(著)
かげかつ公と和睦なされていそぎとむらいがっせんのためみやこへ上られますところに、はやくも日向守うちじにのよしをやなヶ瀬において御承知あそばされまして
盲目物語 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
「よいこらさあ、それからラムが一罎ひとびんと」で家が家鳴やなりするのを、私はたびたび聞いたことがある。
一瞬の屋鳴やなりがやむと、はや主人のは縄付きとされ、家じゅう大乱脈の中を、深夜、管領庁かんりょうちょうへと引ッ立てられて行った。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
しかし当初この煉瓦造を経営した建築者の理想は家並やなみの高さを一致させた上に、家ごとの軒の半円形と円柱との列によって、丁度リボリの街路を見るように
銀座 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
北越の山ざかいを越え、雲の峰のくずるるような大軍が、残暑の七月、やなから田神山たがみやまを経、余吾よごもとのあたりへ濛々もうもうと陣地を構築していた。
新書太閤記:04 第四分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
三河の豊川とよかわの上流、新城にいき町の対岸に八名やな郡八名村大字一鍬田ひとくわたがある。先年この地に遊び村名の由来を尋ねたが得るところがなかった。また地形の特色のこれを説明するものがあるかどうかをも知らぬ。
地名の研究 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
今頃から冬へかけてよくやなを仕掛けたものです。
渡良瀬川 (新字新仮名) / 大鹿卓(著)
私は見た、沼かとまがふ巨大な魚梁やなが沸き返るのを
十二日から道頓堀の浪花なには座に名人会といふのが開かれてゐる。長唄の孝次郎かうじらう、勝四郎、常磐津ときはづ和佐わさ、清元の家内やな舞踊をどり鹿島かしま恵津子——どれを見ても、格別名人らしい顔触でないのが愛嬌である。
その概略は、川上川下に住む二人の爺が川にやなを掛けると、上の爺の筬に小犬、下の爺のに魚多く入る。上の爺怒って小犬と魚をり替えて還った。
そう(南朝)の元嘉げんか年間のはじめである。富陽ふようの人、おうという男がかにを捕るために、河のなかへやなを作って置いて、あくる朝それを見にゆくと、長さ二尺ほどの材木が籪のなかに横たわっていた。