“やなみ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
家並77.8%
屋並13.0%
家竝3.7%
矢並3.7%
家列1.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
足がもつれるほど走りつづけて、ようやく岬の家並やなみを見たときには、松江のひざはがくがくふるえ、かたと口とでいきをしていた。
二十四の瞳 (新字新仮名) / 壺井栄(著)
くるまほろふかくしたが、あめそゝいで、鬱陶うつたうしくはない。兩側りやうがはたか屋並やなみつたとおもふと、立迎たちむかふるやまかげみどりめて、とともにうごいてく。
城崎を憶ふ (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
いつまでかもとほる鹿ぞ夜のまち家竝やなみの庇霜くだるなり
夢殿 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
武士もののふ矢並やなみつくろふ小手の上にあられたばしる那須の篠原しのはら
歌よみに与ふる書 (新字新仮名) / 正岡子規(著)
雨はいよ/\土砂降りになつて、陰鬱な京の小路の家列やなみに瀟々と濺ぐ。渋のやうに燻んだ色の格子造りが軒を並べ、家の中はいずれも真暗で、何百年の昔の匂が瓦や柱に沁み込んで居る。
青春物語:02 青春物語 (新字旧仮名) / 谷崎潤一郎(著)