“ひごろ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
日頃50.5%
平生14.4%
日比7.2%
日常7.2%
日来6.2%
平常5.2%
平素4.1%
日來3.1%
緋呉絽1.0%
平日1.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
わたくし頭髪かみたいへんに沢山たくさんで、日頃ひごろはは自慢じまんたねでございましたが、そのころはモーとこりなので、かげもなくもつれてました。
平生ひごろ小六こむずかしい顔をしている先生の意外な珍芸にアッと感服さしたというのはやはり昔し取った杵柄きねづかの若辰の物真似であったろう。
二葉亭余談 (新字新仮名) / 内田魯庵(著)
娘を九条の叔母に頼みて君の御跡を追ひまゐらせ、同じ御仏の道に入り、高野の麓の天野といふに日比ひごろ行ひ居りはべるなり
二日物語 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
また廿にじゅう六歳位だった同行の菊五郎は、日常ひごろの茶目もなく、はじめて学者の世界を覗くので、とても神妙な態度だった。
古い暦:私と坪内先生 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
日来ひごろ武に誇り、本所ほんじょなみする権門高家の武士共いつしか諸庭奉公人となり、或は軽軒香車の後に走り、或は青侍格勤の前にひざまずく。
四条畷の戦 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
平常ひごろ、彼女が思っていた通り、やはり伏原半蔵は優し気のある人だった。年は四十を越え、無頼ぶらいな浪人仲間に身過みすぎはしているが、今の言葉でも、友誼ゆうぎに厚い事はわかる……。
死んだ千鳥 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
働き顔に上人の高徳をべ説き聞かし富豪を慫慂すゝめて喜捨せしむる信徒もあり、さなきだに平素ひごろより随喜渇仰の思ひを運べるもの雲霞の如きに此勢をもつてしたれば
五重塔 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
ばつさりやらかし此烟草入を死骸しがいそば捨置すておき人殺しを富右衞門に塗付ぬりつけ日來ひごろうらみをはらさんとゑみふくんで居たりけり
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
その結果平次は、小屋の外の石の下から、小判で十兩の金と、それを入れた緋呉絽ひごろの贅澤な金入を一つ見付けたのです。
して居たが、お前が緋呉絽ひごろの金入と細紐を持つて行つて、下女のお伊曾と話して居るのを訊いて、お留は極り惡さと濟まなさで、死ぬ氣になつたことだらう
れば平日ひごろまでに臆病おくびやうならざるはいも、船出ふなでさいかく縁起えんぎいはひ、御幣ごへいかつぐもおほかり。
旅僧 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)