日来ひごろ)” の例文
旧字:日來
またその殃禍篇おうかへんに、美濃の御嶽おんたけ村の土屋某、日来ひごろ好んで鶏卵を食いしが、いつしか頭ことごとく禿げて、のち鶏の産毛うぶげ一面に生じたと載す。
日来ひごろ武に誇り、本所ほんじょなみする権門高家の武士共いつしか諸庭奉公人となり、或は軽軒香車の後に走り、或は青侍格勤の前にひざまずく。
四条畷の戦 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
心配、恐懼きょうく、喜悦、感慨、希望等に悩まされて従来の病体益〻神経の過敏を致し、日来ひごろ睡眠に不足を生じ候次第、愚とも狂とも御笑ひ可被下くださるべく候。
歌よみに与ふる書 (新字旧仮名) / 正岡子規(著)
功名富貴こうめいふうきはいふにらず。吾いま母公ぼこう慈愛めぐみをかうむり、四八賢弟けんていゐやを納むる、何ののぞみかこれに過ぐべきと、よろこびうれしみつつ、又日来ひごろをとどまりける。
心配、恐懼きょうく、喜悦、感慨、希望等に悩まされて従来の病体ますます神経の過敏を致し日来ひごろ睡眠に不足を生じ候次第愚とも狂とも御笑い可被下くださるべく候。
歌よみに与ふる書 (新字新仮名) / 正岡子規(著)
日来ひごろ一七一まうをもぬかざるが、何のむくいにてかう良からぬ心や出できぬらん。一七二ほかよりあらはれなば此の家をもたやされん。みおやの為子孫のちの為には、不孝の子一人惜しからじ。
日来ひごろ附き奉りたりつる梵士后を盗み奉りて逃れ侍りつるを、大王還りたもうまでと思いて防ぎ侍りつれども、梵士竜王の姿を現じてこの羽を蹴折けおりたりといいてついに死門に入りぬ。
日来ひごろ一四四すままにおきつるを、かくて太郎ににくまれなば、天地あめつちの中に何国いづくに住むらん。かしこき事をも学びたる者が、など是ほどの事一四五わいためぬぞといふ。豊雄、まことに買ひたる物にあらず。